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海外でもブランドを守るには?「マドプロ(国際商標登録制度)」を徹底解説!

2025.05.07

海外でも自社ブランドを守りたい?
そんなときに知っておきたいのが「マドプロ」という国際商標登録の制度です。

こんにちは、弁理士の植田です。
スタートアップや中小企業の方からよくいただくご相談の中に、こんな声があります。

「海外でもEC展開を始めたいけど、商標ってどうなるの?」
「日本で商標取ってるから、海外でも安心ですよね?」

実はこれ、大きな勘違いなんです。

日本の商標、海外では効きません!
まず大前提として──
日本で取得した商標権は、日本国内でしか効力がありません。

つまり、どれだけ日本で有名なブランドでも、
アメリカやヨーロッパ、アジアなど海外では別途登録しない限り保護されないんです。

とはいえ、各国ごとに個別で出願していたら…

費用がかかる

手続きが煩雑

言語や法律の壁もあって大変

となるのが現実です。

そこで登場:「マドプロ」って何?
そこで活用できるのが、マドプロ(マドリッドプロトコル)という制度です。
これは、一括で複数の国に商標出願ができる国際的な仕組み。

具体的には、

日本の特許庁を通して

まとめて出願したい国を指定するだけで

複数国に同時に申請ができる!

という、非常に便利な制度です。

たとえば、
「日本・アメリカ・中国・ヨーロッパ」に一気に出願、ということも可能です。

マドプロのメリットと注意点
メリット:
●コストの削減(まとめて出せる)
●手続き・管理の簡略化(窓口が一本化)
● ブランド戦略のスピード感UP!

ただし注意点も:
・最初の5年間は「日本の商標登録(基礎商標)」に依存します
・各国の審査で拒絶されることもある(すべて通るとは限らない)

なので、「どのタイミングで・どの国に・どんなブランドで出すか?」は、
しっかり戦略を立てた上で使うべき制度なんです。

どんな人・会社におすすめ?
マドプロは、こんな方に特にオススメです。

ECやSaaSを海外展開している/予定しているスタートアップ

海外の展示会・商談会に出展予定のメーカー

複数国に同時に商標を押さえたい企業

一方で、出願対象が1か国だけの場合は、直接その国の窓口に出願した方が安く済むこともあります(例:米国ならUSPTOへの直接出願)。

海外展開するなら、「ブランドを守る戦略」から
海外でのブランドビジネスは、ネーミングやロゴを守るかどうかで、将来のリスクが大きく変わります。

特に、スタートアップや中小企業こそ、
「まだ誰も知らんうちに取っておく」ことで、
模倣リスクやネーミング被りを防ぐことができます。

マドプロを含む国際商標の活用は、
早めの準備が勝負!

ご相談はお気軽にどうぞ!
当事務所では、
「海外展開を見据えた商標戦略」や
「どの国に出すべきか?」といったご相談も多数対応しています。

「うちのブランド、マドプロで出せますか?」
「自分でやるか、依頼した方がいいのか迷ってます…」

そんなご相談も大歓迎です。

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