【初心者向け】特許・商標・意匠の違いとは?3分でわかる知的財産の基本
2025.05.16
「知財ってややこしい…」をスッキリ整理しませんか?
こんにちは、弁理士の植田です。
「特許・商標・意匠って、何がどう違うんですか?」
この質問、スタートアップや中小企業の経営者の方から本当によくいただきます。
確かに、どれも“アイデアやブランドを守る制度”に見えるけど、守れるものも、手続きも、全然違うんです。
この記事では、
・ 特許=技術を守る
・ 商標=名前を守る
・ 意匠=デザインを守る
というシンプルな構図で、3つの違いをわかりやすく整理していきます!
◆ 特許:技術や仕組みの“中身”を守る
対象になるもの:
- 新しい技術や構造
- プログラムの動作方法
- IoT・AI・SaaSのシステムなど
例:
- アプリ内での独自アルゴリズム
- 自動化された在庫管理システム
- 新しい素材や製品の機構
特徴:
- 出願から登録までに審査あり(1〜2年)
- 20年間保護される(更新不可)
- 他社に模倣されたら差し止め・損害賠償も可能
ひとこと:
「新しいアイデアを“技術”として説明できるかが勝負!」
◆ 商標:ブランド名やロゴを守る
対象になるもの:
- 会社名・サービス名・商品名
- ロゴマーク・キャッチコピー
- アプリ名・イベント名など
例:
- 「メルカリ」「PayPay」などのサービス名
- 「スターバックス」のロゴマーク
- オリジナル商品につけたネーミング
特徴:
- 登録により、“その名前を独占的に使える”
- 登録後、10年ごとに更新可能=半永久的に保護できる
- 日本だけでなく海外(マドプロ制度など)にも展開可能
ひとこと:
「名前を使う前に、先に取ったもん勝ち!」
◆ 意匠:プロダクトやUIなど“見た目のデザイン”を守る
対象になるもの:
- 製品の外観デザイン
- アプリやWebのUI(ユーザーインターフェース)
- 家電・家具・パッケージなど
例:
- スマホアプリの画面構成(アイコンの配置や色使い)
- オリジナル容器・ボトルデザイン
- 操作パネルの見た目(ボタン配置など)
特徴:
- 登録までに審査あり(約半年〜1年)
- 登録後は最大25年まで保護(更新あり)
- 特許と違って、“見た目”に価値がある商品に有効
ひとこと:
「“これ、真似されたら困るな”と思ったら意匠の出番!」
3つの違いをまとめるとこんな感じ
項目 | 特許 | 商標 | 意匠 |
---|---|---|---|
守れるもの | 技術・仕組み | 名前・ロゴ | デザイン・見た目 |
審査 | あり | あり | あり |
保護期間 | 20年(更新不可) | 10年ごと更新 | 最長25年 |
出願の難易度 | やや高い(専門性あり) | 比較的わかりやすい | 中程度(図面が必要) |
◆ まずは「何を守りたいか?」から考えましょう
知財制度は、それぞれ守れる対象が違うからこそ、
「自分のビジネスで一番大事な“資産”は何か?」を明確にすることが大切です。
- 技術が強みなら→特許
- 名前で勝負するなら→商標
- デザインにこだわっているなら→意匠
そして、実はこれらを“組み合わせて守る”ことも可能!
お悩みはお気軽にご相談ください
「どれがウチに合ってるか、わからん…」
「とりあえず話を聞いてみたい」
そんなときは、まずは無料相談からどうぞ。
📝 ご相談・お問い合わせはこちらからどうぞ!
弁理士として、あなたのビジネスに合った知財戦略を一緒に考えます!