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【成長フェーズ別】知財の考え方はこう変わる

2026.01.02

こんにちは、弁理士の植田です。

スタートアップや中小企業の経営者とお話ししていると、

「知財って、いつからちゃんと考えればいいんですか?」

というご質問をよくいただきます。

答えはシンプルです。
“今のフェーズ”に合った知財の考え方があるということ。

事業の成長ステージに応じて、知財との向き合い方は自然と変化します。
今回は「成長フェーズ別に、知財をどう考えるべきか」を3つの段階に分けてお伝えします。


■【フェーズ1】立ち上げ期:「守る」より「出さない」が基本

創業直後や、まだアイデア段階のビジネスでは、知財の優先順位はそこまで高くありません。

この時期に大切なのは、

・アイデアや技術を安易に外に出さないこと(=秘密保持)
・信頼できる相手とのみ情報共有すること
・出願のタイミングを見誤らないこと(公開されるリスクも考慮)

つまり、「知財を取る」より「情報を守る」が主軸になります。
この段階で漏れた情報は、あとから取り戻せません。


■【フェーズ2】初期成長期:取るべき権利を見極めて出願

商品・サービスがリリースされ、少しずつ認知や実績が出始めるフェーズ。
この段階では、知財を「攻めと守りの武器」として使い始める準備が必要です。

ここでのポイントは、

・商品名やロゴに対して商標出願
・コア技術や差別化ポイントに対して特許出願の検討
・補助金や助成金の活用、知財の専門家への早期相談

資金や人員も限られるため、むやみに出願するのではなく、
「事業の将来性に直結するものだけ」を選んで、知財コストを抑えつつ守る戦略が重要です。


■【フェーズ3】拡大期・組織化フェーズ:知財を“資産”として活用

資金調達が進み、チームや売上が拡大し始めると、知財は「経営の土台」としての役割を担い始めます。

このフェーズでは、

・ブランド保護と差別化のための商標戦略
・他社との連携・提携を円滑にするためのライセンス契約
・IPランドスケープによる競合分析と事業戦略への反映
・IPO・M&A・融資に向けた知財の棚卸しと整理

といったように、知財が“交渉力”や“資金調達力”に直結してきます。

ここまでくると、知財部門や顧問弁理士と連携しながら、企業価値を高める知財マネジメントが求められます。


■まとめ:知財は“後回し”ではなく“成長に合わせて進化”させるもの

知財は、企業が成長するうえで「なくても今すぐ困らないけど、あとからないと致命的になる」要素のひとつです。

・守るべき段階
・攻めるべき段階
・資産として活用すべき段階

それぞれのタイミングに応じた知財戦略を持つことで、無駄な出願を減らし、必要な権利をきちんと押さえることができます。

「うちは今、どのフェーズにいるんだろう?」
そう感じたら、一度立ち止まって、知財の位置づけを見直してみるのもいいかもしれません。

必要なタイミングで、必要な手を。
それが、知財を“経営に効かせる”秘訣です。

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