【あのAppleでも!?】iPhoneという名前、日本では“自由に使えなかった”って知ってましたか?
2025.07.01
こんにちは、弁理士の植田です。
スマートフォンといえば「iPhone」。
でも実はこの名前、Appleが日本で自由に使えなかった時期があるって、ご存知でしたか?
今日は、商標の“意外すぎる”落とし穴を、iPhoneの事例を通してお届けします。
📱 Appleが「iPhone」を使えなかったってどういうこと?
2007年に日本でiPhoneが発売される前、
「iPhone」という商標はすでに別の会社によって登録されていました。
その会社とは…
👉 アイホン株式会社
インターホンなどで有名な日本企業です。
この会社、なんと1950年代から「アイホン」という名前を使っており、商標もきちんと取得済みでした。
🔁 Appleはどうしたの?
Appleは、日本で「iPhone」を使いたいと思ったものの、
商標権が既に他社にあるため、無断では使えません。
結果として、Appleはアイホン株式会社と商標使用に関する契約を結ぶことになります。
つまり、「使わせてもらう」形になったのです。
💡 ここから学べるポイント
この話、私たち中小企業やスタートアップにも大きな教訓があります。
■1. 商標は“先に取った者勝ち”
どんなに有名企業でも、
先に登録していた会社の権利は強い。
ネーミングは、ビジネスの“看板”。
後回しにせず、早めに商標登録を検討しましょう。
■2. 英語名・カタカナ名の両方をチェック!
「うちは日本語表記だから大丈夫」と思っていても、
英語表記やカタカナ表記ですでに登録されているケースは多々あります。
商標検索では、表記のバリエーションも含めて調べることが重要です。
■3. 「うちはまだ小さいから」はNG
Appleですら商標の壁にぶつかる時代。
「うちの規模なら大丈夫」は、一番危ない考え方です。
むしろ立ち上げ初期こそ、ブランドを守る備えを。
✍ まとめ:「うちの名前、ほんまに使えるん?」
今回のiPhoneの話は、「商標を甘く見るとこうなるよ」という典型例です。
・すでに商標登録されていた
・無断では使えなかった
・結局、使用許諾を得る契約を結んだ
ブランドづくりは、“作る”だけでなく“守る”までがセット。
あなたのビジネスネーム、大丈夫ですか?
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