【知財は“守る”だけじゃない】攻めの知財戦略を中小企業に落とし込むには
2025.08.16
こんにちは、弁理士の植田です。
知財というと、
「他社に真似されないように守るためのもの」
というイメージが強いかもしれません。
もちろんそれは正しいのですが、
それだけでは知財のポテンシャルを半分しか使っていないことになります。
実は知財は、“攻め”の経営戦略にも使える武器です。
今回は、その考え方と、中小企業が明日から実践できる方法をご紹介します。
(1) 守るだけじゃ物足りない!「攻めの知財」とは?
守る知財=権利化して侵害から守る
攻める知財=権利を使って市場や取引条件を有利にする
例えば…
・特許技術を武器に、OEM先や大手企業との交渉を有利に進める
・商標を活かして、ブランドのライセンス収入を得る
・意匠権を活用して、デザイン分野で差別化+新規顧客開拓
つまり、「持っている権利で売上や利益を作りに行く」のが攻めの知財です。
(2)攻めの知財戦略を中小企業に落とし込む3ステップ
STEP1:自社の知財資産を棚卸しする
・登録済みの特許・商標・意匠
・実は権利化していないが強みになる技術・デザイン
・自社ブランドやノウハウ
これらを一覧化して、「どこで使えるか」を考えます。
STEP2:市場・競合とのポジションを分析する
ここで有効なのが IPランドスケープ。
特許情報と市場データを組み合わせて、
「競合が持っていない権利」や「伸びている分野」を探ります。
STEP3:権利の活用方法を決めて動く
・共同開発で技術を使わせてライセンス料を取る
・他社が使いたくなるようなブランド展開をしてロイヤルティ収入へ
・展示会や営業資料で「知財で守られた商品」とアピールし受注率を上げる
攻めの知財は、収益化までの道筋を設計して動くことがポイントです。
(3) 攻めの知財をやらないと損する理由
1.権利が眠ったまま更新費だけかかる
2.競合が先に「使う」戦略を取って市場を奪っていく
3.融資や出資の場面で、知財の価値をアピールできず機会損失
守るだけの知財は“コスト”、攻める知財は“投資”になります。
● まとめ
中小企業でも攻めの知財戦略は十分可能です。
ポイントは、
・自社の資産を棚卸し
・市場・競合と照らし合わせ
・活用方法を具体的に決めて動く
知財は特許庁の登録証を額に入れて飾るだけではもったいない。
「使うために取る」視点を持つだけで、経営の武器になります。
📌 当事務所では、特許・商標・意匠の棚卸しから、
収益化を見据えた戦略設計までサポートしています。
「攻めの知財を始めたいけど、何からやれば…」という方も、まずはお気軽にご相談ください。
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