【その更新、大丈夫?】商標・特許の“期限切れ”で失うもの
2025.08.22
こんにちは、弁理士の植田です。
特許や商標を取得したとき、安心して「もう大丈夫!」と思ってしまいがちですが…
実は、知的財産権には 有効期限 があり、更新を忘れると権利は消えてしまいます。
そして一度失効した権利は、基本的に 取り戻せません。
これは事業にとって大きな損失につながります。
■ 知財の権利には“期限”がある
・特許権:出願日から最長20年
・実用新案権:出願日から最長10年
・意匠権:出願日から最長25年
・商標権:登録から10年ごとに更新可能(半永久的に維持可能)
つまり、特許などは期限が来れば自然に消えますし、商標は更新を忘れると権利が消滅します。
■ 期限切れで失うもの
1. 独占的な使用権
特許が切れると、その技術は誰でも自由に使えるようになります。
● せっかくの先行投資や研究開発の成果が、他社に“無料で”使われることに…。
2. ブランドの独占
商標が切れると、第三者が同じ名前やロゴを登録してしまうリスクがあります。
● 「自社の商品名を他社に先取りされ、使えなくなった」というケースも。
3. 信用・取引機会
商標の有効性は、取引先・金融機関・投資家からの信用にも直結します。
● 更新漏れは「管理体制が甘い会社」という評価につながることもあります。
■ 更新忘れが起こる理由
・知財担当者が不在
・更新期限の管理をしていない
・登録情報が古く、連絡が来ない
・海外権利は制度が違い、把握できていない
特に中小企業やスタートアップでは「知財担当者が専任でいない」ため、更新漏れが起こりやすいんです。
■ 防ぐための3つのポイント
1.管理リストを作る
登録番号・出願日・満了日を一覧化しておく。
2.担当者を決める
社内で責任者を決めるか、専門家に委託する。
3.更新アラートを設定する
カレンダーや管理ツールでリマインダーを入れる。
■ まとめ
商標・特許の更新忘れは、
「気づいたら自社の資産が消えていた」
という最悪の事態を招きかねません。
📌 当事務所では、
・知財権の更新管理サービス
・登録情報の整理・棚卸し
・海外権利の期限管理サポート
も行っています。
「気づけば更新が近いけど、管理できていないかも…」という方は、早めにご相談ください。
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