【スタートアップ事例】投資家が注目する“ビジネスモデル特許”とは
2025.08.31
こんにちは、弁理士の植田です。
スタートアップの相談を受けていると、投資家からよく聞かれる質問があります。
「このビジネスモデル、真似されたらどう守るんですか?」
つまり、事業の仕組みをどう“参入障壁”にするのか が投資判断に直結しているのです。
そのときに注目されるのが ビジネスモデル特許 です。
◆ 事例① SaaSスタートアップ
あるSaaS企業は「契約管理の自動化」を強みとしていました。
サービス自体はクラウドを使えば誰でも作れそうに見えましたが、
・データの取得方法
・ユーザーインターフェースの仕組み
・契約期限を自動でリマインドするアルゴリズム
この部分をビジネスモデル特許として出願。
結果、投資家からは「模倣が難しい仕組みを持っている」
と評価され、大型の資金調達に成功しました。
◆ 事例② EC×物流系スタートアップ
ECと物流を掛け合わせた新しい配送スキームを考案した企業では、
・注文データの処理手順
・倉庫内でのピッキング動線
・最適ルート算出のアルゴリズム
といった 「見えない仕組み」 を特許で保護しました。
投資家は「物流は競合が多いからこそ、仕組みを守れるのは大きい」と評価し、M&Aを前提とした出資が実現しました。
◆ 投資家が注目するポイント
スタートアップの投資審査で、ビジネスモデル特許が注目される理由は3つです。
1.差別化の証明になる
「うちのサービスは他と違う」という主張を、特許出願という“形ある証拠”で示せます。
2.参入障壁になる
競合が同じ仕組みを使うのを防ぎ、優位性を長く保てます。
3.企業価値に直結する
将来的なIPOやM&Aの場で、知財の有無は評価額に反映されます。
◆ まとめ
ビジネスモデル特許は、単なる“アイデア”ではなく、
「事業の仕組みを守る武器」 です。
投資家は「面白いアイデア」よりも、
「どうやって守り、成長を続けるか」 を見ています。
スタートアップの皆さんは、事業計画と一緒に 知財計画 も立ててみてください。
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