【作品とブランド】ハンドメイド作家が知っておきたい“商標と著作権”の違い
2025.09.16
こんにちは、弁理士の植田です。
近年、ハンドメイド作品を販売する作家さんが増え、
ネットショップやイベントなどで
気軽にブランド展開ができるようになりました。
しかし、その中でよく相談をいただくのが——
「作品は著作権で守られるんですよね?」
「ブランド名は勝手に使われないですよね?」
という疑問です。
実はこの質問には“落とし穴”があります。
商標と著作権はまったく違う役割を持つ権利だからです。
◆ 著作権とは?
著作権は、作品そのものを守る権利です。
たとえば、
・自分で描いたイラスト
・デザインしたテキスタイル
・写真や文章
などは、創作した瞬間に自動的に著作権が発生します。
特別な登録をしなくても、他人に無断でコピーされた場合は
権利を主張できます。
👉 ただし注意点として、
「似ているけれどちょっと違う」デザインまでは
守りきれないことがあります。
◆ 商標権とは?
一方、商標はブランドを守るための権利です。
・屋号
・ブランド名
・ロゴマーク
これらは登録しなければ権利になりません。
登録をしていなければ、後から別の人に同じ名前を
商標登録されて使えなくなる危険があります。
👉 「作品=著作権で守られる」「ブランド=商標で守る」
この整理がとても大切です。
◆ ハンドメイド作家が気をつけるべきポイント
1.作品は自動的に著作権で守られるが、完全防御ではない
→ 模倣を完全に止めるには意匠登録や
商標との組み合わせも必要。
2.ブランド名は“早い者勝ち”
→ 登録しておかないと、突然「使えません」となるリスクがある。
3.作品とブランドをセットで守る発想を持つ
→ 「デザイン=著作権や意匠」「名前・ロゴ=商標」
という二本立て。
◆ まとめ
ハンドメイド作家にとって大切なのは、
・作品そのものを守る著作権
・ブランドを守る商標
この2つの違いを理解して、適切に使い分けることです。
せっかく心を込めて作った作品やブランド名が、
他人に奪われてしまわないように。
知財の視点を取り入れることで、安心して創作活動に集中できます。
✏️ 商標登録や権利の活用についてご不安な方は、ぜひ当事務所までご相談ください。
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