【誰でも検索できる】J-PlatPatでの商標チェック入門(初心者向け)
2025.10.11
こんにちは、弁理士の植田です。
商品やサービスの名前を決めた後に、「あの名前、もう誰かに取られていた…」
というケース、意外と多いのをご存じですか?
特に中小企業や個人事業主、スタートアップでは、商標登録の重要性を
“後から”知って焦る方も少なくありません。
でもご安心を。
実は誰でも無料で、日本国内の商標の登録状況
を検索できる便利なサイトがあるんです。
それが、特許庁の公式データベース【J-PlatPat(ジェイ・プラット・パット)】。
この記事では、「J-PlatPatって何?」「どう使うの?」「どこを見ればいいの?」
という商標調査の第一歩をわかりやすく解説します。
■J-PlatPat(ジェイ・プラット・パット)とは?
J-PlatPatは、特許庁と独立行政法人工業所有権情報・研修館(INPIT)
が運営する、知的財産の無料検索サイトです。
商標だけでなく、特許、意匠(デザイン)、
判例情報なども検索できます。
URLはこちら:
👉 https://www.j-platpat.inpit.go.jp
■なぜ事前チェックが大事なの?
商標権は「早い者勝ち(先願主義)」です。
誰かが先に登録していた場合、
たとえ自分が先に使っていたとしても、その名前を使い続けると
“商標権の侵害”になる可能性があります。
また、後から出願しようとしても拒絶されたり、
最悪の場合は使っていた名前の変更を
余儀なくされたりすることも…。
J-PlatPatで商標をチェックする流れ
商標チェックは、慣れれば10分ほどで可能です。
以下のステップで調べてみましょう。
1. トップページの「商標検索」へ
J-PlatPatのトップ画面で、「商標」を選び、
「商標検索」ボタンをクリック。
2. 「商標名(称呼)」にキーワードを入力
たとえば「コトバナ」など、使いたいブランド名をそのまま入力します。
3. 結果一覧をチェック
入力したキーワードと類似した商標が一覧で表示されます。
その中で、「区分が似ている」
ものが要注意ポイント。
4. 詳細を開いて“区分”と“状態”を確認
商標には「区分(第◯類)」があります。
たとえば、飲食店は第43類、アパレルは第25類など、
業種に合った区分で他人の登録があるかを確認します。
また、「登録」「出願中」「取消審判中」など、
現在の状態も確認できます。
■よくあるミスと注意点
・「検索に出てこない=使っていい」とは限らない
類似商標(読み方や意味が似ているもの)は
自分では判断が難しいケースもあります。
・業種が違っても要注意
例えば、飲食店名とアパレルブランドが
同じ名前だとトラブルになる可能性も。
・ドメインやSNSアカウントを先に取ってしまうのも要注意
登録できない名前だった場合、ブランド構築が
水の泡になることも…。
■商標調査は“プロと一緒”が確実
J-PlatPatは誰でも使える便利なツールですが、類似商標の判断や、
実際に出願する際には専門的な判断が必要になります。
「この名前、登録できるかな?」
「他と被ってないか不安…」
そんなときは、弁理士などの専門家に相談するのが確実です。
時間や手間を最小限に抑え、トラブルを未然に防ぐことができます。
■まとめ:まずは“検索”する習慣を
事業のスタート時、サービス名や商品名を決めたとき、
リブランディングや新商品企画のとき…。
どんなときも「商標チェック」がファーストステップです。
商標は、あなたのビジネスの“顔”を守る大事な権利。
思いつきや勢いで名前を決めず、ちゃんと確認してから
スタートすることで、未来のトラブルを防げます。
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