【要注意】起業時に“やりがち”な商標トラブルとその対策
2025.10.13
こんにちは、弁理士の植田です。
起業したての頃は、「いい屋号が決まった!」「このサービス名でいこう!」とワクワクするものです。
ですが、そのネーミング、本当に安心して使えますか?
実は、起業初期に“うっかり”起こりがちな商標トラブルは想像以上に多く、
あとから多額の損失やブランド変更を余儀なくされるケースもあります。
この記事では、起業時によくある商標トラブルの実例と、
今からできる対策について分かりやすく解説します。
ありがちな商標トラブル5選
① 他人の商標とバッティングしていた
開業後に商標登録されていることが発覚し、使用中止や改名を求められたというケース。
特に、ネットでの露出が増えるほど発覚しやすくなります。
② ロゴやマークの使用で警告を受けた
デザイナーに依頼したロゴが、他社の登録商標に似ていたというトラブルも多発。
特に図形商標や抽象的なロゴは“かぶり”やすいです。
③ 商標登録しようとしたら、先に取られていた
商標を出願しようとした段階ですでに誰かに登録されていた、というケース。
ネーミング変更を余儀なくされ、印刷物やドメインも作り直しに。
④ 商標出願を後回しにしたらマネされた
「あとで出せばいいや」と放置していたら、他社に先に商標を出願されたという例も。
日本は先願主義のため、先に出した人が優先されます。
⑤ 海外展開で使えなかった
国内では問題なかったのに、海外では同じ名前が商標登録されていて使えなかったというケースも。
特にECで世界に出ていく場合は注意が必要です。
2. 起業初期にこそ「商標」の優先順位を上げよう
起業当初は、商品開発・集客・資金繰り…やることが山積み。
そんな中で、「商標登録は余裕ができてから」と後回しにしがちです。
しかし、ブランドやサービス名はビジネスの“顔”です。
商標の確認と保護は、一番最初にやっておくべき「看板の保険」とも言えます。
3. 今すぐできる!商標トラブル回避の3ステップ
ステップ①:J-PlatPatで簡易検索
まずは無料ツール「J-PlatPat(https://www.j-platpat.inpit.go.jp)」で
自分の考えた屋号やサービス名がすでに登録されていないかを検索しましょう。
ステップ②:ドメイン・SNSアカウントとセットで確認
商標だけでなく、.comドメインやSNSアカウントが取れるかも合わせてチェック。
ブランド統一の観点からも重要です。
ステップ③:商標の出願・保護はできるだけ早めに
「使い始めたらすぐ出願」が理想です。
費用はかかりますが、ネーミングを変更するコストの方が何倍も大きくなります。
4. 商標は“後で”ではなく“最初に”考えるべき
会社やサービスの名前は、育てていくブランド資産です。
商標を軽視してスタートすると、後から大きな痛手を負うことも少なくありません。
ネーミングが決まった時点で、
「商標チェックと出願」までをセットで
考えることを習慣化しておきましょう。
まとめ:小さな会社こそ、商標で大きな損を防ぐ
商標登録は、大企業だけのものではありません。
むしろ個人事業主やスタートアップこそ、ネーミングの選び方ひとつで
リスクもチャンスも大きくなるのです。
「知らなかった」で済まないのが、商標の世界。
起業時にこそ、今すぐチェックしておきたい知財の第一歩です。
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