【意外と取れる】製造業・サービス業の“当たり前の工夫”が特許になる例
2025.11.14
こんにちは、弁理士の植田です。
「うちは特許なんて関係ない業種だから」
「大企業じゃないと特許は難しいでしょ?」
そんなふうに思っていませんか?
実は、製造業やサービス業で日々行っている“当たり前の工夫”が、特許として認められることも珍しくありません。
そしてそれが、ライバルとの差別化や、営業・資金調達の武器になることもあるのです。
今回は、「えっ、こんなことが特許に?」と思えるような、実例に基づいた工夫の一例をご紹介します。
■ 製造業:「加工工程のちょっとした改善」が特許に!
ある中小製造業では、既存の設備を使いながら、「加工物の取り付け位置を斜めに変える」というだけのアイデアで、生産効率が大幅に向上しました。
この工夫は、装置そのものの構造変更も、ソフトウェアの導入も不要。
まさに現場レベルの気づきから生まれた改善です。
この「取り付け角度の調整方法」は、作業性や精度の向上という技術的効果が認められ、特許として登録されました。
つまり、「技術的課題に対して、技術的手段で解決していれば、立派な特許になる」可能性があるということです。
■ サービス業:「オペレーションの工夫」が知的財産に!
たとえば、飲食店でのオーダー管理方法。
「注文用紙の配置」「厨房との連携ルール」「ピーク時の配膳の順番」など、現場で自然に洗練されてきた業務フローがありますよね。
ある店舗では、混雑時の待ち時間を大幅に短縮する“オーダー分散アルゴリズム”を考案し、業務方法特許として出願されました。
もちろん、「ただのマニュアル」では特許になりませんが、ITとの組み合わせや具体的な処理ステップを明確にすれば、特許の可能性は十分あります。
■ よくある誤解:「もう誰かがやってる」から無理?
「こんなの昔からあるじゃん」と思うことでも、誰も“きちんとした形で出願していない”ことは多々あります。
逆に言えば、“言語化・図解化して、明確に説明できた人”が、権利を取れる世界でもあるのです。
■ 特許を取るメリットは「権利化」だけじゃない
・商談や展示会での説得力が増す
・補助金申請で加点評価
・企業価値(バリュエーション)の向上
・退職者や競合による模倣の抑止
これらはすべて、小さな発明でも正しく出願していれば享受できる恩恵です。
■ まとめ:現場の“気づき”を見逃すな
特許というと「新素材」「AI」などのハイテクな発明を思い浮かべがちですが、
実際には、ちょっとした手順の改善や、使いやすさを工夫したレイアウト、顧客導線の最適化など、日常の延長線にあるアイデアも対象になり得ます。
「うちのは特許にならない」と決めつける前に、
一度、専門家に相談してみてください。
あなたの“当たり前”が、実は立派な技術資産かもしれません。
💡 現場の改善やオペレーションに関する特許の可能性を知りたい方は、お気軽にご相談ください。
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