【海外展開の落とし穴】日本で商標取ってても通用しない理由
2025.12.04
こんにちは、弁理士の植田です。
今日は、海外展開を視野に入れている中小企業・スタートアップの皆さんにとって特に大切なテーマをお話しします。
それは、
「日本で商標登録してても、海外では通用しませんよ」
という落とし穴についてです。
実際に、商品が売れてきて海外輸出や販路開拓を考え始めたタイミングで、
「そのブランド名、もう中国で取られてます」
「アメリカでは別の会社の登録があるので販売できません」
という相談が寄せられることも少なくありません。
今日は、なぜ日本の商標が海外で守れないのか?
そして、海外展開前にやっておくべき最低限の対策をお伝えします。
■商標は「国ごと」に守られる仕組み
商標権というのは、基本的に“国単位”で成立する権利です。
つまり――
・日本で商標登録しても、中国では自動的に保護されない
・アメリカで誰かが先に同じ名前を登録していたら、日本で先に使っていても無関係
というわけです。
これは「パリ条約」などの国際ルールがあっても変わらず、
「その国で取らなきゃ、その国では守れない」のが商標の世界です。
■よくある勘違いとそのリスク
勘違い①:「日本で登録したから、他の国でも自分のものだと思ってた」
→ 海外に出たら全く別の扱いです。他人の登録が先なら、販売すらできないことも。
勘違い②:「海外ではまだ売ってないから大丈夫」
→ 商標は“使う前”に出願しておくのが原則。
売る前に先に取られたら、自分が侵害者扱いになることも。
勘違い③:「海外の出願はコストが高いから後回し」
→ 確かにそうですが、リカバリーにかかる費用の方が圧倒的に高いケースが多いです。
■事例に学ぶ“商標を取られた”落とし穴
実際にあった例では…
・日本のブランドが中国で模倣され、偽物の方が先に商標を取っていた
・アメリカの展示会に出た直後に、出展商品名が第三者に出願されていた
・ECで海外からの注文が増えた途端、プラットフォームで販売停止になった
すべて、「日本では自社のもの」という感覚に頼りすぎた結果です。
■最低限やっておきたい3つの対策
① 海外展開を考え始めた段階で「商標調査」をする
・想定国で、同じ名前が登録されていないか確認
・無料で見られるデータベースもあります(例:WIPO Global Brand Database)
② 「マドプロ出願」で効率的に守る
・WIPO経由で、一括して複数国に出願できる制度(マドリッド協定に基づく)
・コストは国ごとにかかりますが、出願手続きは一元化されるので便利
③ 商標の“英語表記・ロゴ表記”も一緒に検討する
・日本語表記だけでなく、海外で使うブランド名やローマ字表記でも登録を検討
・海外では「見た目」や「発音」が重要なので、ロゴ商標の活用もおすすめ
■まとめ:海外に出るなら、商標は“パスポート”のようなもの
・日本で登録していても、海外では“無防備”の状態
・ブランドを守るには、展開国での商標出願が必須
・「売る前に取る」が、トラブル回避の鉄則
■「海外に出たいけど、まだ商標は国内だけ…」という方へ
当事務所では、マドプロを使った商標出願のサポートや、
国ごとのリスクチェック・優先順位付けのご提案も行っています。
・まずはどの国を狙うべきか?
・どういう順番で出願すべきか?
・英語名やロゴの扱いはどうするか?
といったご相談もOKです。
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