【意匠と著作権の違い】“見た目を守る”ために知っておくべきこと
2025.12.10
こんにちは、弁理士の植田です。
「うちの商品の見た目、真似されたら困るんです」
「デザイナーさんに頼んだロゴやパッケージ、ちゃんと守れますか?」
こんなご相談をいただくことがあります。
ビジネスにおいて、“見た目”のデザインはとても大切な資産です。
ところが、どんな制度で守るのが正解か? というところで、多くの方が混乱しがちです。
今回は、「意匠権」と「著作権」の違いと、
自社のデザインをどう守るべきかについて、わかりやすくご紹介します。
■意匠権とは:「登録して守る、プロダクトデザインの権利」
意匠とは、簡単に言えば「商品の見た目」。
例えば:
・家電製品の形やフォルム
・パッケージデザイン
・GUI(画面デザイン)やアイコン
・家具や雑貨の造形 など
これらは「意匠権」として登録することで、独占的に保護されます。
✔ 登録には審査があり、「新しさ」や「創作性」が必要
✔ 登録されれば、模倣品に対して法的に強く出られる
✔ 登録期間は最長25年(改正により延長されました)
つまり、「うちの商品、見た目にこだわってるんです!」という場合は、
意匠登録で“形を守る”のが基本戦略です。
■著作権とは:「創作した瞬間から自動的に発生」
一方で、ロゴ・イラスト・WEBデザイン・写真・書籍など、
創作的な表現については「著作権」が自動的に発生します。
✔ 登録不要(創作した時点で自動的に権利が発生)
✔ 絵・文章・音楽・映像など、幅広いジャンルをカバー
✔ 登録制度(著作権登録)もあるが、任意であり証拠保全的な意味合い
ただし注意点もあります。
・「創作性」が弱いと著作権の保護が及ばないことも
・製品の立体的な形などは、著作権より意匠権が向いている場合がある
★ 「見た目のデザインだから著作権で大丈夫」と思い込んでしまうと、
本来なら意匠登録すべきだったのに守りきれなかった…という事態になりかねません。
■どうやって使い分ける?実務での判断ポイント
| 項目 | 意匠権 | 著作権 |
|---|---|---|
| 保護対象 | 商品の形状・模様・画面デザインなど | イラスト・ロゴ・文章・音楽などの創作物 |
| 権利の発生 | 出願・登録が必要 | 創作した時点で自動的に発生 |
| 強制力 | 登録されていれば法的強度が高い | 侵害判断が難しい場合もある |
| 登録費用 | 必要(出願料・登録料) | 不要(登録も可能) |
| 向いている例 | プロダクト、パッケージ、GUI等 | ロゴ、WEBデザイン、印刷物等 |
■まとめ:「見た目の保護」は“両方の視点”を持つことがカギ
・立体物・画面の見た目 → 意匠登録が基本
・平面デザイン・ロゴ → 著作権も意識
・大事なのは「どういう使い方をするか」から逆算して選ぶこと
■「うちのデザイン、どっちで守るべき?」という方へ
当事務所では、商品・サービスのデザインについて、
意匠と著作権、どちらが適切かを一緒に整理するご相談をよく受けています。
・デザイナーに頼んだロゴの扱いが不安
・パッケージの形、真似されそうで怖い
・サービス画面(UI)を守っておきたい
そんな時は、ぜひお気軽にご相談ください。
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