【名前・仕組み・見た目】どれから守る?優先順位の決め方
2026.01.02
こんにちは、弁理士の植田です。
中小企業やスタートアップの経営者から、こんなご相談をよく受けます。
「商品名の商標も取りたいし、仕組みも特許にしたい。デザインも意匠で守れるって聞いたし…どれから手をつければいいですか?」
限られたリソースのなかで、知財をどう活用するか。
これは多くの企業にとって、悩ましい問題です。
今回は、名前(商標)・仕組み(特許)・見た目(意匠)をどう優先して守るか、その考え方のポイントをお伝えします。
■①「まずは名前を守る」が鉄則
商標(ネーミング)は、お客様との接点そのものです。
どれだけいい技術やデザインがあっても、名前を他人に先に取られたらビジネスが止まります。
特に注意すべきは以下のケース:
・商品やサービスの名前をSNSやECで使い始めるとき
・Webサイトやパンフレットで公開する前
・ブランドを育てていきたいと考えているとき
名前の“かぶり”は後から気づいても遅く、変更にはコストも労力もかかります。
まずは、使いたい名前が使えるかを商標調査で確認し、早めの出願を。
■②「次に守るのは、事業の“核となる仕組み”」
次に考えたいのは、特許(アイデア・仕組み)です。
ただし注意したいのは、特許出願すれば必ず強くなるとは限らないということ。
優先すべきはこんな場合です:
・他社に真似されたら売上に直結するコア技術がある
・差別化要素として営業や資金調達に使える
・継続して改良・発展させていく見込みがある
逆に、技術がコモディティ化しやすい、または表に出しにくい内容であれば、営業秘密として守る選択肢もありえます。
■③「見た目(デザイン)は早めのチェックで差がつく」
意外と見落とされがちなのが意匠(デザイン)の保護。
最近ではUI(操作画面)やパッケージ、Web上の画面構成なども意匠登録の対象になっています。
以下のような場面では、早めに検討する価値があります:
・オリジナルの形状・画面構成・パッケージがウリの商品
・展示会やECサイトで“見た目”が勝負になる
・他社に真似されたくないデザインがある
意匠登録は出願が早い者勝ちです。デザイナーさんとの連携や、公開前のタイミングでの相談がポイントです。
■優先順位の決め方:事業に与える「ダメージ」を想像する
最終的には、
・「これを真似されたら、どれが一番困るか?」
・「これは、いつから公開されるか?」
という視点で優先順位をつけていきます。
たとえば:
・ECで先に名前を出す → 商標を優先
・特殊なロジックがコア → 特許を優先
・デザイン勝負の商品 → 意匠を優先
どの知財が“今のビジネスに直結しているか”が判断軸になります。
■まとめ:全部は守れないからこそ「何を守るか」を戦略的に
知財は大事。でも、時間もコストも有限です。
だからこそ、“なんとなく全部”ではなく、自社にとって本当に守るべきものは何かを見極めることが重要です。
「名前・仕組み・見た目」
どれも大切ですが、順番を間違えると“守れるはずのもの”を逃してしまうこともあります。
もし迷ったときは、知財の専門家に相談してみるのも一つの手。
事業の動きに合わせて、最適な知財戦略を考えていきましょう。
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