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【特許にする?しない?】技術が“公開前に考えるべき”こと

2026.01.26

こんにちは、弁理士の植田です。

今回は、技術開発の現場でよく出てくるこの悩みについて書いてみます。

「これ、特許にしたほうがいいんでしょうか?」
「とりあえず公開しても大丈夫ですよね?」

実はこの判断、
公開してしまった後では“手遅れ”になることも少なくありません。


■一度公開すると、基本的に“元には戻れない”

特許の世界には、非常にシンプルで厳しいルールがあります。

原則として、公開された技術は特許にならない。

・展示会で説明した
・Webサイトに載せた
・SNSやnoteで詳しく書いた
・取引先に資料を配った

これらはすべて「公開」と評価される可能性があります。

「まだ出願してないけど、ちょっと紹介しただけ」
この“ちょっと”が命取りになることもあります。


■「特許にする・しない」を分ける視点

公開前に考えてほしいのは、
「特許を取れるか?」よりも、次の問いです。

・この技術、真似されたら困る?

競合に同じことをされたとき、
価格競争に巻き込まれるかどうか。


・自社の強みの“中核”になっている?

一部の機能なのか、
事業全体を支える仕組みなのか。

・将来、人に説明する機会が増えそう?

営業、提携、資金調達、採用…。
説明する場面が増えるほど、公開リスクは高まります。


■特許にしない、という選択肢も“戦略”

誤解されがちですが、
すべての技術を特許にする必要はありません。

たとえば、

・外から見えないノウハウ
・再現が難しい調整条件
・社内だけで完結する工程

こうしたものは、
営業秘密として非公開で守るという選択肢もあります。

大切なのは、
無意識に公開してしまうこと

これが一番もったいない、という点です。


■よくある「判断ミス」パターン

相談現場で多いのが、こんな流れです。

・出願は後で考えよう
・まずは営業・PRが先
・公開して反応を見てから判断

結果として、
「それ、もう特許出せません」

という話になるケースは珍しくありません。

公開 → 検討ではなく、
検討 → 公開が正しい順番です。


■公開前に最低限やっておきたいこと

難しいことは必要ありません。
次の3つを意識するだけでも十分です。

・この技術、守る価値があるか一度立ち止まって考える
・公開する内容と、伏せる内容を分ける
・「特許にする/しない」を決めてから外に出す

判断に迷うなら、
迷っている時点で一度相談した方が安全です。


■まとめ|公開は“スタート”ではなく“分岐点”

技術を公開することは、
事業を前に進めるために必要な場面も多くあります。

ただしその前に、

・特許で守るのか
・秘密で守るのか
・あえて守らないのか

この選択を意識的にすることが重要です。

何も考えずに公開してしまうと、
後から「特許にすればよかった」と思っても、もう戻れません。

技術が外に出る“その前”が、知財の勝負どころ。

ぜひ一度、
「この技術、どう守る?」という視点で整理してみてください。

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