【SaaSでも特許は取れる?】業務効率化ツールの“守り方”
2026.02.18
こんにちは、弁理士の植田です。
「うちはSaaSなんで、特許は難しいですよね?」
業務効率化ツールを開発している企業から、よくいただく質問です。
結論から言うと――
SaaSでも特許は取れます。
ただし、“何でも取れる”わけではありません。
ポイントは、どこを技術として捉えるかです。
■なぜ「SaaSは特許が難しい」と言われるのか?
理由はシンプルです。
・アイデアだけでは特許にならない
・単なる業務フローの説明では通らない
・抽象的な仕組みは拒絶されやすい
たとえば、
「営業管理を効率化する仕組み」
「人事評価を自動化するシステム」
こうした“目的”や“概念”だけでは、特許にはなりません。
■では、どこを守れるのか?
SaaSで特許になる可能性があるのは、主に次のような部分です。
① 技術的な処理方法
・データ処理アルゴリズム
・負荷分散の仕組み
・特定の条件判定ロジック
・自動化処理の具体的手順
単なる業務の説明ではなく、
「コンピュータでどう実現しているか」
がカギになります。
② UIと連動した技術的効果
たとえば、
・入力ミスを減らす画面遷移構造
・処理時間を短縮するデータ表示方法
・特定操作で自動補完される設計
UIは意匠でも守れますが、
技術的効果があれば特許の対象になる可能性もあります。
③ 他社が簡単に真似できない“裏側”
営業資料には出てこない、
・バックエンドの処理
・データ連携方法
・外部システムとの接続ロジック
この“裏側”こそ、特許のタネになりやすい部分です。
■業務効率化ツールこそ守るべき理由
SaaSの世界は、
・参入障壁が低い
・模倣が早い
・UIはすぐ似せられる
という特徴があります。
だからこそ、
「真似されたらどうする?」
を最初に考えるべきです。
特許があれば、
・差別化の根拠になる
・投資家への説明材料になる
・将来のライセンス戦略にも使える
単なる防御ではなく、
“攻めの材料”にもなります。
■取るか?出さないか?の判断基準
SaaSの場合、特許にするかどうかは戦略次第。
✔ コア機能か?
✔ 競合が真似しやすいか?
✔ 3年以上使う仕組みか?
✔ 資金調達・IPOを視野に入れているか?
こうした視点で判断します。
場合によっては、
・特許
・営業秘密
・意匠
・商標
を組み合わせるのがベストなケースもあります。
■「コードは公開してないから大丈夫」は危険
よくある誤解がこれ。
「ソースコード非公開だから真似されない」
実際は、
・画面挙動
・API構造
・仕様の再現
から、ある程度推測可能です。
見えている“動き”がコアなら、
特許で押さえる意味があります。
■まとめ
SaaSでも特許は取れます。
ただし、
✔ アイデアではなく技術として説明する
✔ コンピュータ処理の具体性が必要
✔ 戦略的に出すかどうか判断する
これが重要です。
業務効率化ツールは、
企業の基盤を支える仕組み。
だからこそ、
“作る”だけでなく
“守る”視点を。
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