【IPランドスケープ入門】競合・市場を“特許情報”から読む技術〜知財は「守る」だけじゃない、「攻め」にも使える〜
2025.06.20
こんにちは、弁理士の植田です。
スタートアップやベンチャーの皆さんと話していると、
こんな声をよく聞きます。
「特許って、ウチにはまだ早いと思ってました」
「守るのが目的でしょ?取れるなら取る、くらいの感覚です」
でも実は、“特許情報”は市場や競合の動きを読む最高のレーダーなんです。
今日はその視点=IPランドスケープについて、ざっくりご紹介します。
●IPランドスケープとは?
IP(知的財産)+ランドスケープ(風景)=
「特許や知財情報から、市場や競合の動きを俯瞰する技術」のことです。
つまり、
・ 特許出願の動きから「誰が何を開発しようとしているか」がわかる
・ 出願地域・分類から「どこを市場と見ているか」が透けてくる
・ 時系列で見ると、企業の「技術戦略・ピボットの痕跡」が見える
●どう使う?実際の視点
たとえば、ある分野のSaaSを開発しているスタートアップなら──
- 競合の出願を定期モニタリング
→ 「次に来そうな機能」や「リリース前の兆候」をキャッチ - 自社の強みと、他社の未カバー領域を比較
→ “空白地帯”を狙った出願戦略が立てられる - 海外企業の出願状況をチェック
→ 市場拡大や連携の判断材料にも使える
●なぜ、今スタートアップこそ見るべき?
- ベンチャーキャピタルも「知財の活用力」を見ている
- M&Aの際に「市場での差別化の根拠」として効く
- 自社の「強み」を言語化・可視化する材料になる
- ピボット判断や撤退判断にも使える(痛みを減らす)
つまり、IPランドスケープ=戦略の精度を上げるための武器なんです。
●まとめ:「特許は、読む側にこそ価値がある」
特許って、出す側だけでなく、“読む側”にめちゃくちゃヒントがあるんです。
大企業は当たり前のようにやってるこのアプローチ、
スタートアップや中小企業でも、少しの工夫で大きな気づきが得られます。
「こんな情報が読み取れるの?」と思った方は、
ぜひ一度ご相談ください。
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