【知財×事業承継】“想い”だけじゃ引き継げないブランドの守り方
2025.07.14
こんにちは、弁理士の植田です。
今日は「事業承継」と「知財」の関係についてお話しします。
最近、後継者へのバトンタッチを考えている経営者の方や、すでに引き継いだばかりという二代目・三代目の方から、
「ブランドってどう守ったらいいんですか?」というご相談が増えています。
■ 事業承継で見落とされがちな“ブランド資産”
長年かけて築き上げた社名・商品名・ロゴ・デザイン。
これらは会社の「顔」であり、「信頼の証」です。
でも──
「商標登録されていない」
「契約書や登録者が先代のまま」
「知財が誰の名義になっているか不明」
こんな状態のままでは、
せっかくのブランドも、正式な“資産”として引き継げません。
■ ブランドは“守ってこそ”引き継げる
事業承継では、「想い」や「ノウハウ」だけでなく、
知的財産(商標・意匠・特許など)も一緒に“棚卸し”することが大切です。
特に確認すべきポイントは──
■ 商標(社名・商品名・ロゴなど)
・登録されているか?
・名義は会社になっているか?
・更新期限は切れていないか?
■ 意匠(パッケージ・外観デザインなど)
・他社に真似されていないか?
・保護期間は残っているか?
■ 特許・ノウハウ
・技術や独自性のあるサービスに、特許化できる要素がないか?
・契約・譲渡など、整理されているか?
■ 後継者世代こそ、“ブランドを資産として守る視点”を
2代目・3代目の方にこそ、知っておいてほしいのは──
「ブランド=知的財産」であり、
それは「守っていなければ、引き継げない」という現実です。
何十年と培ってきたブランドが、
「登録されていなかった」
「他社に先に使われていた」
それだけで、大きなリスクに直面する可能性があります。
● まとめ:事業承継時こそ、知財の“棚卸し”を
ブランドは「想い」だけで守れません。
形式的にも、法的にも守る仕組み=知財の活用が必要です。
事業承継を考えている方、すでに引き継いだ方へ。
一度、自社の「商標」や「ブランド」の状態をチェックしてみてください。
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