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【顧問先に知財を伝える】ポイントは“話す順番”と“たとえ話”

2025.07.15

こんにちは、弁理士の植田です。

「うちの顧問先、知財の話するとポカンとしてるんですよね…」
士業やコンサルタントの方から、こんな声をよく聞きます。

確かに、特許・商標・意匠といった言葉自体が“専門的すぎる”ので、
最初から詳しい話をすると、相手は思考停止してしまいがちです。

でも、“話す順番”と“たとえ話”をちょっと工夫するだけで、
「なるほど、それってウチのことやん!」と一気に理解が深まることも。

今日は、知財の専門家でない士業やコンサルタントの方が
顧問先にうまく知財の話をするためのポイントを3つご紹介します!


■① 最初に「目的」→「分類」→「制度」の順で話す

よくあるのが、
いきなり「特許とは…」「商標とは…」と制度の話をしてしまうパターン。

でもこれ、初心者には全然入ってきません。

まずはこう話しましょう:


📌「ビジネスの価値を守ったり、競争力を高めたりするのに、“知財”っていう仕組みがあるんです。」

👉 その上で、「知財にも種類があってですね…」と分類へ。


分類を伝えるときは、ざっくりこんな表現が有効です:

特許=技術のアイデア
意匠=デザイン・見た目
商標=名前やロゴ、ブランド

そして最後に、それぞれの制度の具体的な使い方を伝えると、理解度が一気に上がります。


■② たとえ話は「家」に例えるのが鉄板!

たとえば商標は、「看板」や「表札」に例えると一気にわかりやすくなります。

・商標=お店の名前やロゴ。表札があることで、誰の店かわかる。
・意匠=外観のデザイン。パッと見の印象が“オシャレやな”となる。
・特許=建物の中の構造や設備=工夫された中身の技術。

「知財って、家を建てる時の“登記”みたいなもんで、
どの部分を“自分のもの”って登録するかが大事なんですよ。」

こんなたとえがハマれば、「ああ、なるほど!」と相手の目が変わります。


■③ 成功・失敗事例は“他人事→自分事”の順で

いきなり「御社も出願すべきです」と言うより、
まずは「実はこんな会社さんが…」と他社事例から入る方が自然です。

・名前を登録してなかったら、同じ名前で出された話
・意匠を取ってなかったら、コピーされた話
・特許を取ってたら、ライセンスで収益化できた話 など

こうした事例を紹介した後に、
「〇〇さんのところも、似たような仕組みありますよね?」と自分ごとに引き寄せると効果的です。


● まとめ:「わかりやすい」は“段取り”と“例え”で決まる!

知財って、伝え方で9割決まるといっても過言ではありません。

・最初に全体像と目的を見せる
・身近なたとえで言い換える
・他社事例から入って、自社に引き寄せる

この3ステップを押さえるだけで、
顧問先の「知財アレルギー」が和らぐこと、間違いなしです!




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