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【審査請求、忘れてない?】特許出願後の“次の一手”

2025.07.27

こんにちは、弁理士の植田です。

今回は、特許出願の“その後”に関する、ちょっと大事なお話を。


■ 出願して満足してませんか?

「特許出願、無事に終わりました!」
…それ、まだ終わってませんよ!

というのも、日本の特許制度には
“審査請求”という手続きが必要だからです。

これ、出願してから原則3年以内にやらないと
せっかく出した出願が“なかったこと”になってしまいます。


■ 審査請求とは?

ざっくり言うと、
「この出願、本気で特許にしたいんで、審査してください!」
という“意思表明”のような手続きです。

この請求があってはじめて、
特許庁の審査官が中身をチェックしてくれます。

つまり…
審査請求しなければ、永久に審査されない=特許にならない
ということ。


●忘れると、どうなる?

審査請求をしないまま3年が過ぎると、
その出願は“取り下げたものとみなされる”=消滅扱い。

せっかく費用と時間をかけて出願したのに…
もったいなさすぎます。


実はこれ、中小企業やスタートアップで意外と多い落とし穴なんです。


● いつ、どんな判断で出すべき?

審査請求にはそれなりの費用(十数万円〜)がかかるため、
出願時にすぐ請求する企業もあれば、
様子を見てから請求する企業もあります。
※印紙代は、中小企業・ベンチャー企業は軽減制度が活用できます!

たとえば…

・製品化が決まったタイミングで請求
・出願から1年経っても競合が動いてこなかったら見送る
・投資家との交渉に向けて、戦略的に請求

などなど。
“請求するかどうか”は、ビジネスの状況を見て決めてもOK。
ただし、3年以内という期限は忘れずに!


●まとめ:特許は「出してからが本番」

■ 出願だけでは特許は取れない
■ 審査請求がなければ審査は始まらない
■ 3年以内に戦略的に判断を!

出願後、書類が落ち着くと“ひと段落”と思ってしまいがちですが、
特許は「取得してナンボ」。
ビジネスに活かすには、その後の一手がカギになります。

「出したけど、あれから何もしてないかも…?」という方、
気になる出願がある方は、一度チェックしてみてくださいね。




📩 審査請求のタイミングや判断に悩んだら、
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