【戦略なき知財はコスト】“取るだけ特許”から脱却するための3ステップ
2025.08.10
こんにちは、弁理士の植田です。
今日は、私が現場でよく耳にするお悩みから始めたいと思います。
「とりあえず特許は取ったけど、その後どうすればいいのかわからない…」
「維持費だけかかって、全然使えてない気がする…」
これ、実は珍しい話ではありません。
せっかくの知的財産も、戦略なしで取得すると“コスト”で終わってしまうんです。
■ ステップ1:ゴールを決める(取得目的の明確化)
まずやるべきは、「何のために取るのか?」を明確にすること。
・他社参入を防ぎたい
・取引先や投資家への信頼を高めたい
・ライセンス収入を得たい
・補助金や認定制度で加点を狙いたい
この目的がハッキリしていると、その後の活用プランが立てやすくなります。
逆に目的が曖昧だと、「ただ持ってるだけ」になりがちです。
■ステップ2:活用シーンを作る(知財を“前に出す”)
取った特許は、営業・広報・資金調達などで積極的に活用しましょう。
・営業資料やHPに「特許取得済み」を明記
・展示会で特許技術をPR
・メディアリリースで話題づくり
・事業計画書やピッチ資料に組み込み
「うちは技術に自信がある」というメッセージを、知財を通じて相手に伝えることが大事です。
■ ステップ3:定期的に棚卸し(守る・捨てるの判断)
特許は取ったあとも年ごとに維持費(年金)がかかります。
全てを持ち続けるのではなく、
・いまの事業に使っているか?
・競合牽制の効果があるか?
・将来の活用予定があるか?
をチェックし、不要なら更新をやめる選択も必要です。
「守る知財」と「手放す知財」を整理することで、コスト効率が大きく変わります。
● まとめ
特許は“守りの道具”であると同時に、使ってこそ価値が出る経営資源です。
1.目的を決める(ゴール設定)
2.使う場面を作る(営業・広報・資金調達)
3.棚卸しする(コスト管理と戦略見直し)
この3ステップで、“取るだけ特許”から卒業し、
知財を利益につながる資産に変えていきましょう。
●「うちの特許、ちゃんと活かせてますか?」
そんな不安がある方は、一度知財の棚卸しからご相談ください。
📝 ご相談・お問い合わせはこちらからどうぞ!
📌 YouTubeサブチャンネル開設!
「小さな会社のための知財戦略」をテーマに、わかりやすく解説しています
▶︎ チャンネルを見る
📌 ミライエ国際特許事務所の公式YouTubeチャンネル
事務所紹介や知財に関する最新情報を配信中
▶︎ 公式チャンネルはこちら
📌 ミライエの公式Instagramでも日々の活動を発信中!
▶︎ Instagramを見る