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【技術と市場をつなぐ】IPランドスケープが“製品企画”に効く理由

2025.08.13

こんにちは、弁理士の植田です。

製品企画と聞くと、
「お客様の声を集めてアイデアを出す」
「競合製品を調査して改善点を探す」
といったマーケティング寄りのプロセスを思い浮かべる方が多いと思います。

しかし近年、この企画段階に特許情報を組み込み、
技術と市場を“地図”のように結びつける手法が注目されています。

それが IPランドスケープ です。


1. IPランドスケープとは?

簡単に言うと、

特許情報をマーケティングや経営戦略に

活かすための分析手法です。

通常の特許調査は「侵害しないため」「出願するため」に行われますが、
IPランドスケープはもっと広い視野で、特許の出願動向と市場の動きを重ねて分析します。


2. 製品企画で使える3つのポイント

(1) 技術トレンドを早期に把握できる

特許は製品化よりも先に出願されます。
つまり、出願動向を見ることで「これから市場に出てくる技術」がわかるのです。
新しい波が来る前に準備を始められます。

(2) 競合の動きを可視化できる

誰がどの分野で出願を増やしているかを分析することで、
競合企業の技術戦略や注力領域が見えてきます。
これにより、「競合が攻めていないポジション」を狙うことが可能になります。

(3) 自社の強みと市場ニーズのマッチング

自社の技術資産を棚卸しし、市場の求める方向性と照らし合わせることで、
勝ち筋のある製品企画が可能になります。


3. 実際の活用例

家電メーカー:特許マップと消費者レビューを組み合わせ、次世代モデルの機能優先度を決定。
医療機器企業:世界各国の特許動向から、有望な海外市場と販売タイミングを特定。
スタートアップ:技術分野の空白地帯を発見し、ピボット先を決定。


4. 中小企業でも導入できる

IPランドスケープというと高度な分析ツールや高額なコンサルを想像されがちですが、
実は無料の特許情報データベース(J-PlatPatなど)や、
簡易的な可視化ツールでもスタートできます。

重要なのは「特許情報を読む視点」。
“権利のため”から“戦略のため”へと発想を転換することが第一歩です。


まとめ

・製品企画の初期段階でIPランドスケープを使うと、技術と市場の両面から検証できる。
・トレンド予測・競合分析・自社強みの発見に効果的。
・中小企業でも段階的に導入可能。


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