【IPランドスケープ入門】特許から“市場の未来”を読む方法とは?
2025.08.15
こんにちは、弁理士の植田です。
「市場の未来を予測するなんて、コンサルの仕事でしょ?」
そう思われがちですが、実は特許情報こそ未来を読むための宝庫なんです。
今回は、特許情報を使って市場動向を読み解く
“IPランドスケープ”の入門編をご紹介します。
■ IPランドスケープって何?
簡単にいうと、
特許情報 × 市場情報 を組み合わせて、
事業戦略や製品企画に役立てる手法
です。
たとえば、ある分野の特許出願数が急増していたら…
それは「その技術に注目が集まっている」サイン。
競合がどの方向に開発を進めているかも、特許を見ればある程度わかります。
■ 未来予測ができる理由
特許は出願から公開まで約1年半のタイムラグがあります。
つまり、ニュースになるより先に、企業が何を作ろうとしているかがデータとして現れるんです。
例:
・スマホ市場の黎明期 → タッチパネルやモバイル決済の特許出願が急増
・EV市場の拡大期 → モーター制御・電池管理システムの出願が増加
これらを時系列で追えば、技術の波がどの方向に進むかが見えてきます。
■ 入門ステップ:特許から市場の未来を読む方法
1.分野を絞る
・例:「食品パッケージの環境対応技術」
・特許分類(IPC/Fi)で検索範囲を設定します。
2.出願トレンドを確認
・出願件数の増減から、伸びている分野/衰退している分野を把握。
3.出願人(企業)を分析
・誰がどの技術領域で動いているかをチェック。
・新規参入企業が増えている分野は要注目。
4.技術キーワードを抽出
・特許明細書の中で増えている単語を拾うと、次のトレンドが見える。
■ 活用の場面
・製品企画
「次はこの機能が必要になりそう」と予測して開発に先回り。
・投資判断
新規事業や提携先を選ぶときの参考に。
・競合分析
他社が出願していない分野=差別化のチャンス。
● まとめ
特許情報は、企業の“未来予告”のようなもの。
IPランドスケープを活用すれば、単なる知財管理ではなく、
事業を伸ばすための“羅針盤”になります。
当事務所では、特許調査だけでなく、
「市場動向を踏まえた知財戦略づくり」もサポートしています。
製品企画や新規事業に特許情報を活かしたい方は、お気軽にご相談ください。
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