【中国から日本へ】会社設立前に知っておきたい“商標の先取り”リスク
2025.08.18
こんにちは、弁理士の植田です。
中国から日本に進出して起業を考えている方にとって、
会社設立やビジネスモデルの準備はもちろん大切ですが、
意外と見落とされやすいのが 「商標の先取りリスク」 です。
実は日本では、会社を設立する前でも、誰でも商標出願ができるため、
ブランド名を使い始める前に他人に商標を取られてしまうケースが少なくありません。
■ なぜ「商標の先取り」が起こるのか?
・日本の商標制度は「先願主義」
→ 先に出願した人が優先される
・会社名や商品名を公表すると、第三者に模倣・出願されやすい
・「会社設立」や「ドメイン取得」よりも、商標登録の方が早い人の勝ち
つまり、会社設立の手続きをしている間に、
ブランド名を横取りされるリスクがあるのです。
■ 日本市場でブランドを守るための流れ
1. 事前の商標チェック
日本の特許庁データベースで、同じ名前や似た名前がすでに登録されていないか確認しましょう。
(当事務所でも調査を代行可能です)
2. 会社設立前でも出願可能
法人設立前でも「個人名義」で商標出願できます。
その後、会社設立後に「会社名義」へ名義変更することも可能です。
3. 日本語・英語・中国語の表記も検討
日本市場では、
・漢字のブランド名
・カタカナやアルファベット表記
・ロゴマーク
など複数の形態で商標出願しておくと安心です。
4. ドメインやSNSも同時に確保
ブランド名は商標だけでなく、ウェブやSNSでも使う可能性が高いため、
ドメインやアカウントも合わせてチェック・確保しておきましょう。
■ 商標を取らないまま進出すると…
・他人に商標を先取りされ、自分のブランドを使えなくなる
・交渉や買い戻しに高額なコストがかかる
・日本市場での信用や販売活動に大きな支障が出る
実際に、「ブランド名でビジネスを始めた後に商標トラブルが発覚し、
急遽名前を変更せざるを得なかった」という事例もあります。
● まとめ
日本で会社を設立する前に、必ず 商標の先取りリスク対策 を行うことが大切です。
・事前チェック
・会社設立前の出願
・複数表記での権利化
これらを準備することで、安心して日本市場に参入できます。
当事務所では、
中国から日本に進出する企業向けの商標・特許手続き
を提供しています。
「会社設立前に何を準備したらいい?」
「ブランド名が日本で使えるか不安…」
そんな方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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