【商標トラブル実録】「同じ名前で出店された!?」中小企業の体験談から学ぶ
2025.08.22
こんにちは、弁理士の植田です。
今日は実際にあった商標トラブルの事例をもとに、
「なぜこんなことが起こるのか」「どう防げるのか」をお伝えします。
■ 体験談:同じ名前の店が出てきた!?
ある地方都市で長年愛されてきた飲食店A。
地元の人から親しまれ、数店舗まで展開していました。
ところがある日、別の県に「同じ名前の飲食店」がオープンしたのです。
看板もロゴもほぼ同じ。お客さんから「チェーン展開したんですか?」と問い合わせが来るほどでした。
実はこの“別の店”、商標を先に出願しており、A社には権利がなかったのです。
■ なぜこんなことが起こるのか?
1.商標は「使っているだけ」では守られない
商標法は「先に出願した人」が優先されます(先願主義)。
2.地域ブランドは“地元では有名”でも全国では無名
商標は全国単位の権利。地域の知名度は考慮されません。
3.出願コストを惜しんだ
「まだ小さい会社だから大丈夫」と後回しにしていたのが仇となりました。
■ その後どうなったか?
A社は弁理士に相談しましたが、すでに同名の商標が登録されていたため、自社の名前を「使えなくなる」可能性がある状況に。
最終的には、追加のロゴや修飾語で差別化しながら継続しましたが、
・看板や印刷物の変更コスト
・顧客に対する説明対応
・ブランド力の低下
といった大きな負担を強いられることになりました。
■ 学ぶべき教訓
1.「有名になる前に」商標を取る
人気が出てからでは、もう遅いケースが多いです。
2.名前・ロゴは最初の資産
特許や技術と同じく、商標は事業の根幹を守ります。
3.商標チェックは事業計画の一部に
出店・新サービスの前に、必ず先行調査をすること。
■ まとめ
商標は「事業の顔」であり、守らなければ一瞬で奪われる資産です。
中小企業や個人事業主ほど、「まだ早い」と思わず、早めの出願が必要です。
📌 当事務所では、
・商標の先行調査
・出願の戦略設計
・トラブル対応の相談
も行っています。
「うちも同じような状況になるかも?」と少しでも不安があれば、早めにご相談ください。
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