【ビジネスモデル特許のリアル】アイデアと仕組み、どこまで守れる?
2025.08.27
こんにちは、弁理士の植田です。
「これってビジネスモデル特許になりますか?」
スタートアップや新規事業を考えている方から、よくいただく質問です。
結論から言うと──
“思いつきのアイデア”そのものは特許にならない。
でも、「仕組み」として落とし込んだものは特許になる可能性があるんです。
今日は、その“リアルな境界線”についてお話しします。
◆ アイデアはNG、仕組みはOK
例えば、
・「ネットで商品を売る」 → アイデアレベルでNG
・「ネット注文と決済を連動させ、配送業者と自動でマッチングするシステム」 → 仕組みとして特許化できる可能性アリ
つまり、抽象的な思いつきは守れないけど、技術的な手段と結びついた仕組みは守れるというのが現実です。
◆ どこまで守れるのか?
ビジネスモデル特許では、以下の要素を具体的に書けるかどうかがカギになります。
1.情報の流れ
顧客がどう動き、システムがどう処理し、結果がどう返るのか。
2.技術との結びつき
アプリやサーバー、センサー、AIなどの技術が“どう機能するか”。
3.従来との差分
「いままでと何が違うのか?」を明確にできるか。
ここを詰めていければ、単なるアイデアを“特許として通用する仕組み”に変えることができます。
◆ 実際にあった事例(イメージベース)
・サブスク課金システム
→ 「月額課金をする」というアイデアはNG。
→ でも「利用履歴に応じて料金を自動変動させるアルゴリズム」は特許OK。
・飲食店の予約システム
→ 「アプリで予約できる」はNG。
→ 「混雑状況をリアルタイムに反映し、AIで席を自動最適化する」は特許OK。
こうした違いが、“権利になるかどうか”を分けます。
◆ まとめ
・アイデアだけでは特許にならない
・具体的な「仕組み」として落とし込むと特許になる可能性がある
・特許化できるかどうかは「情報の流れ」「技術の結びつき」「差分の明確化」がカギ
ビジネスモデル特許のリアルとは、アイデアを仕組みに変えた瞬間に“権利”になるということです。
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