【SaaS企業必見】“仕組み”を特許にする発想法
2025.09.01
こんにちは、弁理士の植田です。
最近ご相談が増えているのが 「SaaSの仕組みって特許になるんですか?」 というテーマ。
ソフトウェアやサービスは「モノ」ではないため、
特許のイメージと結びつかない方も多いようです。
ですが、実はSaaSビジネスこそ「仕組み」を特許で守る余地が大きいんです。
■SaaSの“仕組み”が特許になる理由
特許の対象は「技術的思想の創作」であり、
ソフトウェアやビジネスモデルも 技術的要素を伴えば保護可能 です。
SaaSの場合、次のような部分が差別化ポイントとなりやすく、特許対象になり得ます。
・データ処理のアルゴリズム
例:ユーザーの行動ログを解析して最適なレコメンドを生成する方法
・システム構成・フロー
例:複数のクラウドサービスを連携させ、業務効率を飛躍的に改善する仕組み
・UI/UXを支える技術
例:ユーザーが直感的に操作できる入力補助の仕掛けやデータ同期の裏側処理
これらは「単なるビジネスアイデア」ではなく、再現可能な技術的解決手段 として特許出願できます。
■発想のヒント:“利用者視点”を逆算する
「どの部分を特許にできるか分からない」という声も多いですが、
ポイントは ユーザーが感じる価値の裏側 を掘り下げることです。
・ユーザーが「早い!」と感じる → バックエンド処理の効率化に技術的特徴がある
・ユーザーが「使いやすい!」と感じる → 入力補助や自動化フローに新規性がある
・ユーザーが「便利!」と感じる → 複数システムの連携ロジックに工夫がある
つまり 体験を支える“仕組み”を技術的に言語化する ことが、特許への第一歩になります。
■SaaS企業がやるべき3ステップ
1.差別化ポイントを洗い出す
「競合と比べてどこが優れているか」を整理。
2.技術的に言語化する
「どうやって実現しているか」をエンジニアと一緒に具体化。
3.特許戦略に落とし込む
出願範囲を広くするか、細かく分けて複数出願するかを検討。
●まとめ
SaaSは「スピード勝負」と言われますが、模倣もまたスピーディーです。
特許で仕組みを守れば、単なる先行者利益ではなく 持続的な参入障壁 を築くことができます。
「うちの仕組みも特許になるかも?」と思ったら、ぜひご相談ください。
一緒に“攻めの知財戦略”を描いていきましょう。
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