【意匠登録の盲点】ラベル・パッケージを守るときの5つの確認項目
2025.09.18
こんにちは、弁理士の植田です。
食品や化粧品、雑貨などを販売する会社にとって、
パッケージやラベルのデザインは大切なブランドの顔。
しかし「商標は取ったけど、デザインはノーガード」
というケースは意外と多いのです。
実は、ラベルやパッケージも 意匠登録 で守ることができます。
ただし、登録を検討する際には
いくつか確認しておくべきポイントがあります。
今日は、意匠登録でラベル・パッケージを守るときの5つの確認項目を解説します。
■ 1. デザインが“機能”ではなく“意匠”か?
意匠登録で保護できるのは「形状・模様・色彩」といった見た目です。
逆に、商品の性能や機能(例:保存性を高める仕組み)
は特許の領域になります。
👉 デザイン性がメインか、機能がメインかを切り分けるのが第一歩です。
■ 2. 商品のどの部分を守るのか?
・ラベル全体のデザイン
・パッケージの箱の形状
・文字配置やカラーリング
など、守りたい範囲を特定する必要があります。
特に部分意匠を使えば、特徴的な柄や
一部のデザイン要素だけを保護することも可能です。
■ 3. 公開済みデザインになっていないか?
一度公開してしまったデザインは、新規性を失い登録できません。
商品発売前に出願するのが基本です。
👉 ただし、日本には「新規性喪失の例外」もあるので、発売後でも早めの相談が大切です。
■ 4. 商標との棲み分けはできているか?
ラベルやパッケージには「ロゴ」「商品名」が含まれます。
・文字や名前 → 商標登録
・全体のデザインや形状 → 意匠登録
👉 商標と意匠を組み合わせて守ると、より強力なブランド防御ができます。
■ 5. 海外展開を見据えているか?
意匠権は国ごとの制度。
海外で販売するなら、その国での意匠出願も検討が必要です。
ハーグ協定による国際出願を活用すれば、
まとめて複数国へ出願できます。
📌 まとめ
ラベル・パッケージを意匠登録で守るときの確認項目は――
1.デザインか機能かを確認
2.守りたい部分を特定
3.公開済みかどうか
4.商標との棲み分け
5.海外展開の有無
デザインは商品の“第一印象”を決める大切な資産です。
登録していないと、そっくり模倣されたパッケージで市場を荒らされるリスクがあります。
「うちのデザインも守れる?」と気になる方は、お気軽にご相談ください。
あなたのブランドを“見た目”からしっかり守りましょう。
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