🔄名前を変えたくないなら要注意!リブランディング時の商標トラブル回避法
2025.10.06
こんにちは、弁理士の植田です。
最近は、スタートアップや中小企業でも「リブランディング(ブランド刷新)」
を行うケースが増えています。
ロゴを一新したり、ターゲット層に合わせてサービス名を変更したり…。
ところが、この“リブランディング”のタイミングで
商標トラブルに巻き込まれる企業が少なくありません。
「せっかく作った名前を使えなくなった…」
「変更したロゴが他社の商標に引っかかっていた…」
こうした問題を避けるために、リブランディング時に
押さえておきたいポイントを整理しておきます。
🚩リブランディングで起こりがちな商標トラブル
1.新しいロゴが他社の登録商標に似ている
デザインを刷新したら、意図せず他社のロゴに近いものになっていた、というケース。
フォントやカラー構成が似ていてもNGになることがあります。
2.新しいサービス名・ブランド名が既に登録されている
これが一番多いトラブル。先に商標登録している会社がある場合、リブランディング後に使えなくなるリスクがあります。
3.“古い名前”が未更新で失効していた
自社が元々登録していた商標の更新を忘れていて、失効してしまっていたケース。
第三者に先取りされると、元の名前が使えなくなる恐れもあります。
📝トラブル回避のための3つのステップ
1. 事前に商標調査をする
新しい名前やロゴ案が出てきた時点で、必ず調査を行いましょう。
無料ツール(J-PlatPatなど)でも基本的な確認は可能ですが、
正式に使う前には弁理士など専門家の目を通してもらうのがおすすめです。
2. 現在の商標登録の「棚卸し」をする
古い商標が未更新のままになっていないか、
現在の登録範囲(区分)が事業に合っているかを確認しましょう。
古い権利をそのまま活用できるケースも多いです。
3. 「名前」と「ロゴ」をセットで検討する
ブランド刷新では、名前だけでなくロゴデザインや
カラーパターンも一緒に変更することが多いです。
商標として保護する場合も、文字だけ・図形だけ・組み合わせ
の3パターンで検討しておくと安心です。
💡“商標戦略”もブランディングの一部
リブランディングは単なるデザイン変更ではなく、ブランドの再構築です。
そのため、商標を含めた法的保護の戦略をセットで
考えることが重要になります。
特にスタートアップや中小企業は「今まで使ってた名前だから大丈夫」
という思い込みがトラブルの元。
先願主義(出したもの勝ち)が基本の商標制度では、
油断が命取りになることもあります。
■まとめ
・リブランディングの際は、新しい名前やロゴ案が出た段階で商標調査をすることが必須。
・古い商標の更新漏れ・区分不一致にも注意。
・名前とロゴを別々に、かつ組み合わせでも商標登録することで守りが強くなる。
「名前を変えたくない」という強い思いがあるほど、早めの商標対策が必要です。
デザインやネーミングが決まる前に、
専門家に相談するだけでもトラブルリスクは大幅に下がります。
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