【差別化の武器】見た目のデザインを守る“意匠登録”の活用法
2025.10.14
こんにちは、弁理士の植田です。
商品やサービスがあふれる時代。
中小企業や個人事業主でも、「他と違う」ことをどう伝えるかが、生き残りのカギになっています。
そこで注目されるのが、“見た目のデザイン”を守る「意匠登録」です。
デザインにこだわったモノづくりをしているなら、意匠登録を活用しない手はありません。
今回はその基礎と、実際の活かし方をわかりやすく紹介します。
■「意匠登録」って何を守れるの?
意匠登録とは、ざっくり言えば製品や物の“見た目”
を権利で守る制度です。
たとえば、以下のようなものが対象になります。
・オリジナルの雑貨や家具のフォルム
・パッケージデザイン
・アプリのUI画面(操作画面の見た目)
・ロゴとは違う装飾的な要素
・家電や工具の形状
つまり、単にロゴや名前ではなく、「かたち」や「外観」
に独自性があるなら、意匠として登録できる可能性があるのです。
■なぜ意匠登録が“差別化”になるのか?
見た目のデザインは、顧客にとっての“第一印象”です。
使い勝手や性能はもちろん大事ですが、
「なんかこのデザイン、他と違っていいよね」
と思ってもらえることが、選ばれる理由になる時代。
意匠登録をしておけば、他社が似たような形や装飾を真似しても、
法的に止められる可能性が高まります。
つまり、「真似されにくい=長く差別化できる」
状態をつくれるということです。
■「デザイン権」をビジネスに活かすには?
① 商品パッケージや外観に特徴があるなら、まずは検討
オリジナル商品やOEM製品など、
目立つポイントがあれば意匠登録を視野に。
② UIやアプリ画面も対象になる
最近ではアプリの操作画面(UI)も意匠として
保護されるようになっています。
見やすさや配置の工夫など、「使いやすさ+美しさ」が
詰まっているなら検討価値ありです。
③ 特許と連携することで相乗効果
機能面を特許で、見た目を意匠で守れば、
模倣への対策はより強固に。
特許までは難しい…というケースでも、
意匠なら取得しやすいこともあります。
■登録には「新しさ」が命
意匠は“公開された瞬間”から「新しさ(新規性)」がなくなってしまいます。
つまり、展示会に出す・ECで販売する前に出願するのが鉄則。
「売れてきたから後から権利を取ろう」と思っても、
既に公開されていたら登録できないことが多いのです。
■まとめ:デザインは“資産”になる
デザインは感覚的なものに思われがちですが、
ビジネスにおいては立派な「資産」です。
そして、意匠登録を活用することでその資産は
「守れる」「活かせる」「伝えられる」ものになります。
売れる商品を作るだけでなく、
“売れ続ける仕組み”をつくるためにも、
意匠登録の活用をぜひ検討してみてください。
💡無料で相談できる制度も活用しよう
都道府県や商工会議所などでも、
知財の専門家に無料で相談できる制度があるので、
「うちのデザインでも登録できるの?」
という段階でも気軽に問い合わせてみましょう。
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