【売上より大事!?】知財で会社の“資産価値”が変わる理由
2025.10.16
こんにちは、弁理士の植田です。
「ウチはまだ売上も少ないし、知財なんて先の話」
そう思っている経営者の方、多くいらっしゃいます。
でも実は、“知財”が会社の将来価値を
左右する場面は、売上よりも早くやってくるんです。
今回は、中小企業やスタートアップにこそ知っておいてほしい
「知財が会社の資産価値に与える影響」について、わかりやすく解説します。
■売上がなくても「価値がある」企業とは?
創業間もないスタートアップに、なぜ数億円もの投資が集まるのか?
まだ黒字でもないのに、企業評価額が10億円を超えるのはなぜか?
答えのひとつが「知的財産=無形資産」の存在です。
特許、商標、意匠、著作権、そしてノウハウや技術情報など、
目に見えないけれど将来価値を生む“知財”が、
会社の評価を大きく左右するのです。
■銀行や投資家が注目する“知財のポイント”
資金調達やM&A、融資の場面では、売上や利益と同じくらい、
「そのビジネスが将来どれだけ守られているか」がチェックされます。
ここでポイントになるのが、次のような視点です。
・商品やサービスに独自性はあるか?
・他社に真似されずに収益を確保できるか?
・ブランドやネーミングが保護されているか?
・将来的にライセンス収入などの可能性があるか?
つまり、“稼ぐ力”の源がちゃんと保護されているかどうかが、
評価対象になるのです。
■「知財=コスト」はもったいない考え方
特許や商標の出願には費用がかかります。
だから「売上が立ってからでいい」と考える方も少なくありません。
しかし、それでは遅いケースも多いのが実情です。
たとえば、あなたが良い名前をつけたとしても、
先に他社に商標登録されてしまえば、その名前は使えなくなります。
同じく、独自の技術があっても、他社が先に特許出願していたら、それを使うだけで“侵害”になりかねません。
早期に知財を確保することで、「独自性の証明」と
「将来収益の土台」が得られます。
これは単なる“出費”ではなく、将来価値を買っている
と考えるべきです。
■事業承継やM&Aでも知財が評価の鍵に
近年、地方の中小企業が大手企業や海外企業に
買収されるケースが増えています。
このとき、実は大きな評価ポイントになるのが
「知財の整備状況」です。
売上規模や設備の有無以上に、
「その会社にどんなブランドやノウハウ、独自技術があるか」
が価格に大きな差を生みます。
仮に赤字であっても、特許や商標をしっかり持っていれば、
事業売却額が数千万円単位で変わることもあります。
■「知財で守る=事業の価値を見える化する」
知財とは、ただ守るためのものではありません。
あなたのビジネスの“価値”を他人に見える形で伝えるための手段でもあります。
・競合と差別化できている証拠
・将来に向けての成長可能性の証明
・他社が侵入できない“堀”の存在
これらを証明できる企業は、たとえ売上が少なくても
「投資したい」「一緒にやりたい」と思ってもらえるのです。
■まとめ:売上は“結果”、知財は“仕組み”
売上は日々の活動の積み重ねによって生まれる“結果”。
知財は、将来の収益を生むための“仕組み”です。
目先の数字にとらわれず、あなたの会社の将来価値を高める
“見えない資産”にも、少しだけ目を向けてみてください。
「売上はまだこれからだけど、知財はしっかり取っている」
そんな会社こそ、未来への投資対象として輝いていくのです。
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