【クラウドファンディング前に】知財で炎上を防ぐための3つの準備
2025.10.20
こんにちは、弁理士の植田です。
クラウドファンディングは、アイデアをカタチにして世に出す最高の手段です。
ですが、その注目度の高さゆえに、「知財(特許・商標・著作権)」
のトラブルが表面化しやすい場面でもあります。
実際に、クラファンで支援を集めた後に、
・商品名が他社の商標と被っていた
・画像やイラストが著作権侵害だった
・発明の内容が公開され、特許が取れなくなった
などの
トラブルで“炎上”してしまう例が少なくありません。
今回は、クラファン前にやっておきたい
「知財トラブル回避のための3つの準備」をご紹介します。
■準備①:商品名・ブランド名の「商標チェック」
一番よくあるのが、商品名やブランド名が
すでに登録されていたという問題です。
クラファンでは「〇〇という新商品を出します!」という形で、商品名が世に出ます。
もしその名前が他社の商標と同じ・または似ていた場合、
販売後に警告書が届く…なんてことも。
ここでやるべきこと
・J-PlatPatで検索(https://www.j-platpat.inpit.go.jp)
→ 同じ名前がすでに商標登録されていないか確認。
・自信がない場合は弁理士に商標調査を依頼
→ 類似範囲までチェックしてくれるので安心です。
もし使用予定の名前がすでに登録されていたら、
クラファン開始前に変更すれば、損失も最小限で済みます。
■準備②:写真・デザイン・イラストの「著作権チェック」
意外と見落とされがちなのが、クラファンページに
使う素材の著作権です。
・フリー素材と思っていた画像に利用制限があった
・外注したイラストの著作権が譲渡されていなかった
・他社の製品画像や説明文を「参考に」してしまった
こうした“軽い気持ち”が、後々のトラブルに直結します。
対策としては
・外注デザインは契約書で著作権の譲渡を明記しておく
・素材は商用利用OKのものに限定(「著作権フリー」と書いてあっても要確認)
・説明文や製品画像の転用は厳禁
クラファンページは「広告」のようなもの。
一度公開されれば、数万人の目に触れると思って、
慎重すぎるくらいがちょうどいいのです。
■準備③:特許・意匠の「出願タイミング」に注意
クラファンで自分の発明・アイデアを公表する前に、
特許や意匠の出願を済ませておくことが重要です。
なぜなら、日本では「出願より先に公表されたもの」は
原則として特許・意匠の対象にならないからです(※例外はあります)。
たとえば、
・新しい機構や機能を紹介する動画を出す
・独自デザインの製品を写真付きで掲載する
といった行為を、出願前にやってしまうと、「新規性」が失われてしまうのです。
対策はシンプル
・クラファン公開前に出願する(特許 or 意匠)
・簡易な形でも事前に弁理士と相談する
早い段階で出願を済ませておけば、安心してクラファンに臨めます。
■まとめ:クラファン成功には「知財の準備」もセットで
クラウドファンディングでは、多くの人に注目される分、
“ちょっとした見落とし”が大きな炎上につながるリスクがあります。
だからこそ、知財の基本だけでも事前に押さえておくことが、
・応援してくれた支援者の信頼を守る
・ビジネスを安心して続ける
・将来のトラブルを未然に防ぐ
ことにつながります。
■ 知財チェックリスト(カンタンまとめ)
・商品名は商標調査した?
・使う画像・イラストの著作権は大丈夫?
・発明・デザインは出願済み?
この3点だけでもチェックしておくだけで、クラファンの成功率と
安全性はグッと高まります。
「急いでいるけど不安がある」
「商品化前に最低限のチェックをしたい」
そんな方は、ミライエ国際特許事務所までご相談ください。
初回のオンライン相談も受け付けております!
📝 ご相談・お問い合わせはこちらからどうぞ!
📌 YouTubeサブチャンネル開設!
「小さな会社のための知財戦略」をテーマに、わかりやすく解説しています
▶︎ チャンネルを見る
📌 ミライエ国際特許事務所の公式YouTubeチャンネル
事務所紹介や知財に関する最新情報を配信中
▶︎ 公式チャンネルはこちら
📌 ミライエの公式Instagramでも日々の活動を発信中!
▶︎ Instagramを見る