【そのロゴ、登録できないかも?】商標NGネーミング事例20選と回避策
2025.10.23
〜“せっかく作ったのに登録できない”を防ぐために〜
こんにちは、弁理士の植田です。
ブランディングの第一歩ともいえる「ロゴづくり」や「ネーミング」。
せっかくこだわって作ったのに、いざ商標登録を出そうとしたら“NG”だった…。
そんな悲しい事例、実は後を絶ちません。
この記事では、実際によくあるNGパターンを20例ご紹介しながら、回避策もあわせて解説します。
ロゴ作成やネーミングを考えている方は、ぜひチェックしておいてください。
■よくあるNGネーミング20選(カテゴリ別)
① “意味そのまま”系(識別力がない)
・例:おいしいパン屋さん、コーヒーカフェ、美容サロン
→ 商品・サービスの内容を直接表す言葉は「識別力がない」
とされ、商標登録が難しいことが多いです。
② “ありふれた地名+業種”系
・例:渋谷美容室、大阪法律事務所、福岡整骨院
→ 地域名+業種だけのネーミングは、他社と区別できる要素がなくNG。
③ “流行語・スラング”系
・例:神対応、バズるカフェ、エモごはん
→ 流行りすぎて多くの人が使う言葉は、独占的に使う権利が認められにくいです。
④ “ありふれた称号・キャッチ”系
・例:No.1整体院、あなたの街の○○、安心・安全○○
→ 誰でも使いそうなキャッチコピー系は拒絶される可能性が高いです。
⑤ “記号・数字だけ”系
・例:123、A&B、No.5
→ 単なる数字や記号だけでは、識別力に欠けてNGになるケースも。
⑥ “他社の登録済み商標とカブる”系
・例:スタバックス(スターバックスに類似)、アップール(Appleに類似)
→ 少し変えても「似ている」と判断されればアウトです。
⑦ “外国語の直訳”系
・例:ビューティーサロン(beauty salon)、ハッピーストア
→ 外国語でも意味が直訳できると識別力がないと判断されることも。
⑧ “行政用語・公共名”系
・例:税務署コンシェルジュ、市役所ナビ
→ 誤認を招くおそれがある名称は登録できません。
⑨ “他人の名前・肖像”を含む系
・例:YOSHIKIカレー、タレント○○の水(本人の許諾が必要)
→ 芸能人や著名人の名前は無断で使えません。
⑩ “他社ブランドの一部を入れた”系
・例:シャネル風コスメ、ディズニーワールドカフェ
→ ブランド名を連想させると、類似と判断される可能性が高いです。
■他にも注意したいNG例
⑪ 意味のない英単語の羅列(例:BLSK、KJTY)
→ 意味や印象が伝わりにくく、覚えにくい名前は、登録できてもビジネス上で不利です。
⑫ 特定の国・地域名(例:フランスのパン)
→ 誤認の可能性があると判断されることがあります。
⑬ 薬機法や法律に触れる表現(例:がんを治すクリニック)
→ 誇大広告や医療法上問題となる可能性もあります。
⑭ 業界でよく使われている“通称”
→ 誰もが使っている名称を一社だけが登録することはできません。
⑮ 著作権のあるフォント・デザインをそのままロゴに使う
→ 商標より先に著作権の問題になるケースも。
■ロゴ・ネーミングで“やっておきたい”商標チェック
失敗を防ぐには、商標の基本的なルールとチェックポイントを押さえておくことが重要です。
■ J-PlatPat(無料ツール)で他社登録を検索
誰でも使える商標検索ツール。類似商標がないか調べておきましょう。
■ 意味・発音が似ている言葉にも注意
完全一致でなくても、発音や印象が似ているだけでNGになるケースもあります。
■ デザイナーとのやり取り時に“商標登録前提”を伝える
ロゴを作ってから「登録できなかった」では遅いので、最初から意識してもらうことが大切。
■まとめ|“センス”だけじゃない、戦略としての商標チェックを
ネーミングやロゴづくりは、事業の顔となる大切な部分。
だからこそ、商標としての“通りやすさ”も含めて、最初から考えるのが成功のカギです。
せっかく作ったブランド名やロゴが使えなくなる前に、
商標登録できる名前かどうか、早めにチェックしておきましょう。
📩 商標チェック・相談受付中
ネーミング段階からご相談いただければ、
デザインと法的保護を両立した提案が可能です。
お気軽にお問い合わせください!
📝 ご相談・お問い合わせはこちらからどうぞ!
📌 YouTubeサブチャンネル開設!
「小さな会社のための知財戦略」をテーマに、わかりやすく解説しています
▶︎ チャンネルを見る
📌 ミライエ国際特許事務所の公式YouTubeチャンネル
事務所紹介や知財に関する最新情報を配信中
▶︎ 公式チャンネルはこちら
📌 ミライエの公式Instagramでも日々の活動を発信中!
▶︎ Instagramを見る