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【副業スタート時に必要?】知財登録の優先順位と判断基準

2025.10.24

こんにちは、弁理士の植田です。

副業を始めるとき、商品名やサービス名、ロゴをどう決めるかに頭を悩ませる方は多いはず。

一方で、「まだ小規模だから」「登録費用がもったいない」といった理由で、知財登録を後回しにするケースも少なくありません。


しかし、名前やデザインは“あとから守れない”ことも多い重要な資産です。


この記事では、副業スタート時における知財登録の優先順位と、
何から守るべきかを判断するための基準を解説します。


■ 副業でも「知財」は関係ある?

結論から言えば、副業でも知財は“無関係ではない”
どころか、むしろ重要です。

副業は少額から始められる一方で、
以下のようなことがよく起きます。

・自作のロゴや名前が他人の登録商標とバッティングしていた
・人気が出てから名前を真似されて使えなくなった
・オリジナル商品や講座内容が模倣された

こうした事態は、早い段階での知財登録で防げるものがほとんどです。


■ 知財登録の種類と“副業に効く”ものは?

知財とひとくちに言っても、主に3つの制度があります。

商標権…名前・ロゴ・キャッチコピーなど「ブランド」を守る
意匠権…商品の外観・デザインなど「見た目」を守る
特許権…独自の仕組み・方法など「技術」を守る

このうち副業スタート時に最も重要なのが、商標権です。

なぜなら、名前やロゴを「使いながら育てる」ことが多く、
ブランドの“土台”になるからです。


■ 登録の優先順位はこう考える

副業スタート時は、すべてを一度に登録するのは現実的ではないかもしれません。
そのため、以下のような判断基準で優先順位を
つけるのがおすすめです。

①【使っている名前が他と被っていないか?】

まずは無料で商標検索(J-PlatPatなど)をして、他社の登録がないかを確認。

もし同じ名前がすでに使われていれば、
トラブルになる前に変更を検討する必要があります。

②【売上・反響が出始めているか?】

少しでもメディア掲載やSNSバズ、売れ行きが出ている場合は、
模倣リスクが一気に高まります。

この段階で商標出願しておくと、後から使えなくなるリスク
を大幅に下げられます。


③【今後も継続する見込みがあるか?】

「趣味の延長」から「事業として伸ばしていきたい」という気持ちがあるなら、
最初の“土台整備”として商標登録を検討すべきタイミングです。


■ 商標登録しなかった場合のリスクとは?

意外と知られていませんが、
「先に商標を登録した方が勝ち(先願主義)」
というのが日本のルールです。

つまり、

・自分が使っていた名前でも、他人に登録されてしまうと使えなくなる
・SNSアカウント・ECショップ・HPのURLなどが“強制変更”になる可能性も
・クラファン・出資・OEMなどのタイミングで、信用を失うことがある

といったリスクが現実に起こりえます。


■ 費用がネック?副業に合った進め方とは

「まだ収益が少ないのに、数万円の登録費用は…」という声もよく聞きます。
ただし、副業ならではの“工夫した進め方”も可能です。

・まずは主要な名前(屋号やサービス名)だけを優先出願
・出願後に一定期間使ってから、本登録(登録料)を支払う方法も選べる
・自分で調査・出願して費用を抑えることもできる(※専門家の確認推奨)

最初から「すべて完璧に」と考えず、“一歩ずつ守る”ことが大切です。


■ まとめ:副業スタート時こそ「名前」を大事に

副業は小さく始めるからこそ、名前やロゴがそのままブランドの顔になります。
そして、その名前は育てば育つほど、他人に狙われやすくなる資産でもあります。

最初の段階で、

・競合の有無を調べる
・商標登録を検討する
・継続するかどうかの見通しを立てる

この3つを押さえておくだけで、
後からの大きなトラブルを防げます。


▶ 名前・ロゴの商標チェックをしたい方へ
無料検索方法や、弁理士による調査・出願サポートも行っています。
気になる方は、お気軽にご相談ください。

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