【アイデアだけでも特許になる?】“仕組みの特許”を取りたい人が知るべきこと
2025.10.27
こんにちは、弁理士の植田です。
「これ、いいアイデアだと思うんだけど、特許って取れるの?」
副業・スタートアップ・製造業問わず、そんな相談を受けることがよくあります。
結論から言えば、“アイデア”だけでは特許にはなりません。
けれども、「仕組み」にまで落とし込めば、
特許になる可能性があるのです。
この記事では、アイデアを特許として守るために必要な考え方や、
特に中小企業・個人が知っておくべきポイントをお伝えします。
■「アイデア」は誰でも思いつく。でも…
「◯◯な仕組みがあったら便利じゃない?」
「△△の手続きを自動化できたらいいよね」
このような発想自体は素晴らしいものですが、
“思いつき”だけでは特許庁は認めてくれません。
特許として成立するためには、以下のような条件が求められます。
・技術的な手段があること
・実施可能なレベルであること
・新しさと進歩性があること
つまり、「どうやってそのアイデアを実現するのか?」
まで言語化できる必要があるのです。
■「仕組みの特許」とは何か?
製品の構造や部品ではなく、サービスやビジネスの流れ、
システムの構成などに関する特許は、「ビジネスモデル特許」
「ソフトウェア特許」などと呼ばれることがあります。
たとえば、
・飲食店での自動注文と在庫連動のシステム
・顧客と職人をマッチングするアプリのアルゴリズム
・一定条件で課金される定額サービスの仕組み
こういった「仕組み」や「流れ」が具体的に構成されていて、
技術的裏付けがあれば特許の対象になります。
■実は、プログラムがなくても出願は可能
「まだアプリも作ってないし、コードも書いてないから…」
と諦める必要はありません。
特許に必要なのは、“実装”ではなく“設計レベルの構成”です。
言い換えれば、動作や役割分担がきちんと整理されていれば、
プロトタイプがなくても出願できます。
たとえば、
・スマホとサーバーがどう連携するか
・ユーザーがどのタイミングで何をするか
・どんな条件で処理が変わるか
こうした要素を図やフローで整理しておけば、
仕様書レベルでの出願も可能です。
■注意すべき2つの落とし穴
1. 「ビジネスの方法だけ」ではNG
EPO(欧州特許庁)などでは、純粋なビジネス手法は
特許になりにくいとされており、日本でも同様です。
アルゴリズムや商取引の“考え方”だけでなく、
具体的に動作するシステムや処理フローが必要です。
2. 発表・公開前に出願を!
プレゼンやクラウドファンディング、展示会などで
アイデアを披露すると、それが「公知(世の中に知られた)」
となり、特許としての新しさを失う可能性があります。
必ず、公開前に出願を心がけましょう。
■まとめ:アイデアを特許に変えるには「構造化」がカギ
・アイデアだけではダメ。でも、仕組みに落とし込めば特許にできる可能性がある
・実装は不要。図解・仕様・構成レベルで整理できればOK
・公開前に出願することが、権利を守る最大のポイント
あなたの頭の中のアイデアも、「技術的な仕組み」
として整理すれば、立派な知財になります。
■ご相談無料で受付中!
「これは特許になるのか?」という素朴な疑問も、
お気軽にお寄せください。
仕組みの特許化は、あなたの事業の未来を
大きく変える“攻めの一手”になります。
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