【BtoBでも必要?】業務用パーツ・部品を扱う輸入ビジネスが商標を取る意味
2025.11.02
── 実は「業者向け」でもネーミングで差がつく時代です。
こんにちは、弁理士の植田です。
「うちはBtoBだし、ブランドなんて必要ない」
そう思っていませんか?
実は今、業務用製品や部品・パーツなど、法人向け商材こそ
「ネーミング」や「ブランド力」が武器になる時代です。
そして、それを守るために必要なのが、商標登録。
今回は、業務用パーツや部品の輸入ビジネスにおける“商標の必要性”について、
現場でよくあるケースやトラブル例を交えて解説します。
1. BtoB製品でも“名前”で選ばれる時代
業者向けの製品は「性能と価格で勝負」
というのがかつての常識でした。
ですが最近では…
・ ネット検索やカタログでの第一印象
・ 営業時に伝わりやすい商品名のわかりやすさ
・ 代理店・販売店が扱いやすい“売れる名前”
こういった理由から、商品名・シリーズ名の付け方が重要視されるように。
たとえば、
「汎用ステンレス継手 S-38A」より
「FastFitジョイント S38」のほうが覚えやすく、
資料にも載せやすい。
つまり、BtoB製品でも“ネーミング=差別化要素”になるのです。
2. 実際にあった商標トラブル(部品メーカーの例)
ある輸入商社が、海外メーカーから業務用部品を仕入れ、
日本で独自のブランド名をつけて販売していました。
長年かけて徐々に認知が広がってきたその名前。
ところがある日、別の商社が同じ商品名で商標を出願
→ 登録されてしまったのです。
結果として…
・自社が使っていた名前なのに商標侵害と指摘されるリスク
・営業資料・カタログ・Webサイトすべて修正を求められる可能性
・長年積み上げたブランド価値を、一瞬で失う
これは「後から出願した方が勝つ」という商標の“先願主義”が原因です。
3. なぜ輸入ビジネスで商標が必要なのか?
以下のような理由から、輸入品でもネーミングを守る必要があります。
・ 海外メーカーの商標は日本で使えないことが多い
・ 日本で商標出願されると、本家でも使えなくなる恐れ
・ OEM・独自ブランドで販売するなら、日本での権利化はマスト
特に、パーツ・部品など「見た目で差が出にくい商材」は、
“名前”が唯一の差別化ポイントになることもあります。
4. 商標登録のタイミングと注意点
以下のようなステップで、輸入事業者も
早めに商標を押さえておきましょう
■ 新シリーズ・製品名を考えたらすぐ商標チェック
被りやすい名前や、登録できないネーミングを事前に防げます。
■ 海外メーカーが商標を持っていなければ、日本で出願しておく
仕入先とライセンス契約を結んで、日本市場での販売権と商標権を一致させるのが理想です。
■ OEMの場合は「商標は誰が持つか」契約で明確に
あとから揉めることが非常に多いので、契約書に明記しましょう。
■まとめ|BtoBでも“商標”で信頼と売上を守る
「業者向けだから関係ない」と思いがちな商標登録。
でも、実際には…
・ 覚えやすいネーミングが、選ばれる理由になる
・ 同じような製品との差別化に役立つ
・ 自社ブランドとして販売したいなら、“守る仕組み”が必要
法人向けでも、ネーミング=資産です。
日本で販売するなら、日本で商標を取りましょう。
それが、これからのBtoBビジネスに必要な“ブランド防衛策”です。
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