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【注意喚起】ドメインだけ取って満足してませんか?商標とセットで考えるべき理由

2025.11.11

こんにちは、弁理士の植田です。

「.comドメインも取れたし、この名前で事業を始めよう!」
そんなふうに、ビジネスネームを決めるときに、ドメインの空き状況だけを見て満足していませんか?

実は、ドメインを取っただけでは、あなたの事業の名前は“法的に守られていない”のです。

特に、スタートアップや中小企業、個人事業主こそ見落としがちで、後にトラブルになるケースが増えています。

今回は、なぜ「ドメイン」と「商標」はセットで考えるべきなのかを、実際にあった事例とともにわかりやすく解説します。


■ドメインは「住所」、商標は「名前の権利」

まず、ドメインと商標の違いを簡単に整理しておきましょう。

ドメイン(例:yourbrand.com)
→ Web上の「住所」や「看板」のようなもの。
誰でも先に申し込めば取得できる。

商標(例:YOUR BRAND)
→ その「名前をビジネスに使う独占的な権利」。
特許庁に出願し、審査を経て登録される。

つまり、ドメインは見た目のURLでしかなく、ビジネス名を守る法的効力はないということです。


■「ドメインは取れたのに商標がNG」な落とし穴

実際に多いのが、このパターンです。

ある企業が新しいサービスを立ち上げる際、.comドメインを確認して空いていたため、
安心してサービス名を決定。しかしいざ商標を出願したところ――

「すでに似た名前で登録されており、商標登録できません」

こうなってしまうと…

・サービス名の変更
・サイトのURL・ロゴ・名刺・パンフレットなどの作り直し
・SNS・広告の影響力がゼロに戻る

など、ブランディングのやり直しによる大きな損失を被ることになります。


■逆に「商標は取られていたけど、ドメインは空いていた」場合

これは、すでに他人が商標権を持っているのに、ドメインだけ取れたという状態。
このまま知らずに使用し続けてしまうと…

・商標権侵害で「使用差止請求」や「損害賠償」を受けるリスク
・ドメインの使用停止を求められることも
・自社サイトやブランドが“グレーゾーン”扱いされ、信用低下につながる

つまり、ドメインが取れた=その名前が自由に使える、ではないということです。


■ドメイン取得時に必ず一緒にやるべきこと

それは、商標調査(簡易でもOK)を行うことです。

・特許庁の「J-PlatPat」で検索すれば、誰でも無料でチェックできます
・似た名前・業種がすでに登録されていないか確認する
・「大丈夫そう」なら商標出願の準備へ進む

もし不安であれば、プロ(弁理士)に事前調査を依頼するのも一つの手です。
後から名前を変えるより、最初に調べておく方がコストもリスクも圧倒的に少なく済みます。


■商標を取っておくことで得られる3つの安心

1.他社から名前を奪われない
2.販売先・取引先からの信用が高まる
3.モール・ECサイトでのブランド登録もスムーズに

特にネット販売や情報発信をしている事業者にとって、
名前の独占使用権を得る=ビジネスの根幹を守る行為です。


■最後に|“名前を取るなら、ドメインだけでは足りない”

あなたが心を込めて考えたビジネスネーム。
それが「誰かに先に使われていた」「あとから文句を言われた」となれば、
せっかくのスタートが水の泡になることもあります。

“ドメインと商標はセットで考える”
これが、これから事業を始める方・すでに始めた方にとっての新しい常識です。


📩 すでに名前を使っている方も、今から商標調査・出願は間に合います。
まずはお気軽に、「この名前、取れますか?」と聞いてみてください。
あなたのブランドが安心して育つよう、知財のプロがしっかりサポートします。

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