【APAA 2025 in クアラルンプール】アジア弁理士協会年次総会に初参加しました!
2025.11.12
こんにちは、弁理士の植田です。
2025年11月6日から10日にかけて、マレーシア・クアラルンプールで開催されたアジア弁理士協会(APAA:Asian Patent Attorneys Association)年次総会に参加してきました。
※私は、仕事の都合上、7日~9日の3日間の参加になりました…。
私にとっては、今回が初めてのAPAA参加。
1500名を超える世界中の知財専門家が集まる大規模なイベントで、想像以上のスケールと熱気に圧倒されました。
■ アジア弁理士協会(APAA)とは?
APAAは、1969年に日本・台湾・韓国の有志によって設立された、アジアで唯一の知的財産専門家による国際団体です。
現在ではアジア・オセアニア地域を中心に、欧米からの参加者も多く、国際的なネットワークの場として機能しています。
■ 会場はKLコンベンションセンター
会場は、クアラルンプール中心部にある近代的なKLCC(Kuala Lumpur Convention Centre)。
ガラス張りの外観と整った設備が印象的でした。

会場内には、大会のロゴを象った立体モニュメントもあり、写真映えスポットとしても人気でした。

■ 初参加でも充実したプログラム
プログラムは5日間にわたり、専門的なトピックからネットワーキングイベントまで盛りだくさん。
全てを回りきるのは到底無理でしたが、いくつか気になったプログラムをピックアップしてご紹介します。

◎ Roundtable 1:Artificial Intelligence(AIと知財)
AI技術の進化とともに、「誰が発明者なのか?」「特許実務でAIは使えるか?」といった法制度の境界線がますます曖昧に。
各国の制度の違いや、将来的な調和の方向性について活発な議論が行われていました。
◎ Workshop 1:Global Patent Strategies
グローバル出願を前提とした特許戦略の立案方法をテーマに、アジア諸国・欧州・米国の出願動向を比較。
とくに中国・インド市場での早期審査制度や実用新案の活用についての発表が興味深かったです。
◎ Cultural Night(文化交流パーティ)
参加国ごとの民族衣装を着た方もいて、国境を超えた“弁理士同士の横のつながり”を実感できる時間でした。
■ 初参加の感想と今後に向けて
正直なところ、最初は「知財イベントは日本国内でも十分では?」と思っていましたが、
今回参加して強く感じたのは、グローバルな視点があるからこそ、日本の制度や実務の“立ち位置”が見えてくるということ。
アジア・ASEAN諸国との連携が今後ますます重要になる中で、
現地の弁理士の生の声を聞けるのは、本当に貴重な体験でした。
また、事務所の国際対応を強化していく上でも、こうした国際カンファレンスで顔が見える関係を築くことの大切さを再確認しました。
■ 最後に
来年のAPAAは、香港で開催される予定です。
今後も継続的に国際的な視野を持ちつつ、中小企業・スタートアップの海外展開を支える知財戦略を強化していきたいと思います。
✈️ 国際的な知財イベントには、現地の空気ごと吸収できる価値があります。
📷 写真ギャラリー
(1)近未来的なKLCC外観
(2)大会モニュメント
(3)プログラムスケジュールパネル