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【地域密着型でも油断禁物】地元の“名物ネーミング”が奪われる前に

2025.11.18

こんにちは、弁理士の植田です。

「うちは地元のお客様がメインだから、大丈夫」
「昔からこの名前でやってるし、いまさら取られたりしないでしょ?」

そんな風に安心している地域密着型の事業者さん、本当にその名前、守れていますか?

いま、地方や地域ブランドの“ネーミング”を、他の事業者に取られてしまうトラブルが全国で起きています。

この記事では、地元の“名物ネーミング”を守るために必要な考え方と対策をお伝えします。


■地域の名前 × 商品名=登録されやすい組み合わせ?

例えば「〇〇市の味噌まんじゅう」「△△ラーメン」「□□焼き菓子」など、地域名と結びついた呼び名は、お客様にも定着しやすく、ローカルブランドとしても強みになります。

ですがそれは同時に、“他の人にも魅力的に見える名前”であることの裏返し

他の事業者が先にその名前で商標登録をしてしまうと──

今まで使っていたあなたが、逆に使えなくなるという、信じられないような事態が起こりえます。


■実際にあった“地元ネーミング”の商標トラブル

以下は、過去に実際あった例を元にしたフィクションです:

▶ 事例:老舗の和菓子店 vs 新規参入の通販会社

・地元で30年以上「〇〇まんじゅう」を作っていた和菓子店A社
・最近になって、別地域のB社が「〇〇まんじゅう」を商標登録
・A社に対し、「今後その名前を使わないでください」と警告が届く
・登録されていないため、法的にはA社に名称使用の権利なし
・結果として、パッケージや看板を全て変更することに…

これは実際に地方で増えているケースです。
“地元の名前=うちのもの”という意識は、法的には通用しないことがあるのです。


■なぜ「うちは先に使っていた」が通用しないのか?

日本の商標制度は「先願主義」──つまり、先に出願した人の勝ちです。
どれだけ長く使っていても、商標登録されていなければ、法的な“権利”とはみなされません。

だからこそ、

・SNSや口コミで広まり始めた名前
・地元でちょっと有名になってきた呼び方
・お土産品で使われるキャッチーな言い回し

こうした“名物ネーミング”こそ、商標登録で守っておく必要があるのです。


■地域密着だからこそ、早めに「名前を守る」準備を

「都会の話でしょ」ではありません。
むしろ地方や地域に根ざしたビジネスほど、その“土地の名前+特徴”がブランドそのものです。

それを守るには──

✔ 商標登録を検討する名前の例:

・店名・屋号
・商品名・サービス名
・名物の愛称やキャッチコピー
・イベント名・活動名
・ロゴ・イラスト・図案

使い続けたい名前、広げたい名前があるなら、先に出願しておくことで守ることができます


■「地元で昔から使っている」は証拠にならない?

もちろん、ある程度の知名度や使用実績があれば「無効審判」などの制度で争うことも可能です。

ですがそれには、

・長年の使用を証明する資料
・マスコミ掲載や店舗・パッケージの写真
・第三者の証言や顧客の証拠

など、多くの手間と時間、費用がかかります。

一番の防御は、最初から商標を押さえておくこと。


■まとめ|地域の価値を“名前”で守る時代へ

名物、看板、地元の誇り──
それが他の誰かに「登録されていた」なんて、悔しいですよね。

でも実際に起きているのが現実です。
「うちは関係ない」は、もはや通用しない時代

事業を守る、地域ブランドを育てる、その第一歩は、
「この名前、ちゃんと守れてるかな?」と確認することからです。


■ご相談受付中です

「この名前、商標取れますか?」
「地域ブランドとして守りたいんですが…」
そんな声を、日々多くいただいています。

地元密着型のビジネスだからこそ、
守りたい名前は“出願することで守る”──その準備、始めてみませんか?

ご相談は無料です。お気軽にどうぞ。

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