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【現地代理人に聞いた】アメリカと中国で商標を守るコツ

2025.12.23

こんにちは、弁理士の植田です。

日本企業が海外展開をする際、忘れてはならないのが「商標の保護」です。
中でも、アメリカと中国は特に注意が必要な国です。

なぜなら、制度の違いや文化の違いから、
日本と同じ感覚で商標管理をしていると、思わぬトラブルにつながるからです。

今回は、現地代理人とのやりとりを通じて得られた
「アメリカ・中国で商標を守るコツ」を、簡単にご紹介します。


① アメリカ:実際に“使っている”ことが命

アメリカでは、商標の出願・登録だけでなく、
「実際に使っている証拠」が非常に重要です。

・登録後も、5〜6年ごとに使用宣誓書+使用証拠の提出が必要
・登録していても、長期間使っていなければ取消しの対象になる

つまり、「出願=安心」ではなく、使い続けることが前提なのです。

さらに、アメリカでは先使用主義が採られており、
他人より先に使っていれば、未登録でも権利を主張できるケースがあります。

そのため、日本企業が後から出願しようとしても、
現地で誰かがすでに使っていたら登録できないことも。

対策:できるだけ早く、実際の使用を開始し、証拠を残すことが重要です。


② 中国:登録されていなければ“誰かに先取り”される

一方で中国は、登録主義が強く働く国です。
つまり、実際に使っていなくても、先に登録した人が権利者になるという考え方。

この仕組みを悪用して、

・日本企業のブランド名を第三者が先に出願・登録
・使用の差止請求や、高額での買い取り要求

といった「商標の乗っ取り(いわゆる商標トロール)」が今も多く見られます。

中国展開が見えていない段階でも、ブランド名・ロゴなどは早めに出願しておくのが鉄則です。

また、出願時には中国語訳名を検討し、
中国語商標の出願も一緒に行うのがベターです。

対策:使う予定がなくても、早めに出願して“先取り”を防ぐことがカギ。


③ 両国で共通して大事なこと

アメリカと中国は制度がかなり異なりますが、
どちらにも共通しているのが、「知らなかった」では通用しないということ。

・海外では、自社のブランド名が勝手に使われるリスクがある
・トラブルが起きてからでは、解決に時間もコストもかかる
・信用問題にもつながり、ビジネス全体に影響を及ぼすことも

だからこそ、“出す前に守る”意識が大切です。
「使う予定がある国」だけでなく、
「将来可能性のある国」も、早めに商標を検討しておくと安心です。


■まとめ:海外商標は「攻め」より「先回りの守り」

アメリカでは「使うこと」、中国では「早く出すこと」がカギ。
現地の事情を知っておくだけで、商標トラブルの多くは防ぐことができます。

少し先を見据えて、“知財の先行投資”をしておくことが、
ブランドとビジネスを守る近道です。

「海外商標、そろそろ考えないと…」
そんな方は、ぜひ早めに専門家にご相談ください。

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